ボイメン水野勝「誰かと観る映画は素晴らしい」 コロナ禍も諦めず
人気グループ BOYS AND MEN の水野勝が10日、都内で行われた映画『お終活 熟春!人生、百年時代の過ごし方』(5月21日公開)の完成披露報告会に出席し、「こんな時代だからこそ、誰かと観る映画は素晴らしい」とコロナ禍で映画を届ける思いを語った。この日は、剛力彩芽、松下由樹、高畑淳子、香月秀之監督も来場。出席予定だった橋爪功は、舞台稽古のスケジュールの影響から欠席した。
本作は、葬儀社の菅野涼太(水野)が案内した終活フェアをきっかけに、離婚秒読みの金婚熟年夫婦・大原真一(橋爪)と千賀子(高畑)が、家族や友人を巻き込んで人生整理に動きだすハートフルなコメディー。
橋爪、高畑と初共演した水野は、「小さい頃から見てきたお二人だったので恐縮でしたし、自分がどんなお芝居を返すことができるのかという緊張もあったんですけど、いざ現場に入ると、お二人の素晴らしい演技に自分も(芝居を)引き出してもらいました」と感謝。
橋爪とは初対面の日に、涼太が真一に詰め寄られるシーンに臨んだそうで、「こんな山場が初日に来るのか……というドキドキがあったんですけど、撮り終わった後に『いいんじゃないか。よく頑張ったよ』と言っていただいたので、その言葉で最後まで乗り切れました」と安堵の表情を見せた。
高畑には自身の人生を語ったり、「僕みたいな無名の新人が、どういう思いで作品に臨んでいるかという熱い話」をしたりしたそうで、高畑が涙を流しながら聞いてくれたことを振り返る水野。「真摯に対等に扱ってくださいました。カメラが回っているところ、回っていないところも財産になる時間でした」としみじみと語った。
また、屋内シーンが多い中、松下演じる上司の桃井梓と墓参りをする屋外撮影では、「曇りのち雨」の予報だったところ、「快晴で、海もキレイなところで撮影ができた」と回顧。「映画の神様に味方してもらった瞬間だったのかな」と思いめぐらせ、「本当にいいシーンでした」と笑みをこぼした。
そんな水野について、松下は「(ボイメンが)名古屋で活躍されているのは知っていた」というものの、「リーダーで、シュッとしたイケメンで、話しづらい方なのかな? と想像しました」とぶっちゃけ。しかし、同郷ということもあり、「親しみが沸き、わたしの方から砕けていった気がします」と笑うと、実際の印象は、「とても周りに気を遣って、コミュニケーションもとっていただけました。(劇中は)上司部下の関係でしたが、しっくりとやらせていただきました」と称賛して、水野を喜ばせた。
爽やかな笑顔を見せる水野だが、締めのあいさつでは一転、凛とした顔つきになると、「この映画は誰かと観たくなる映画。コロナ禍で人と会うことが制限されていて、“誰かと”が非常に難しい時代だと感じています。でも、こんな時代だからこそ、誰かと観る映画は素晴らしいと思うし、人に伝わると思っています。なので、諦めずに一生懸命PRしていきたい」と力を込めていた。(取材:錦怜那)