Cocomi、関西弁も音符で覚える?明石家さんまが習得法に感心
明石家さんまが企画・プロデュースを担当した劇場アニメ映画『漁港の肉子ちゃん』の完成報告会が26日にグランドハイアット東京(六本木)で行われ、さんまと共に声優を務める大竹しのぶ(主演・肉子ちゃん役)、Cocomi(娘・キクコ役)、花江夏樹(キクコの同級生・二宮役)、そして渡辺歩監督が登壇。さんまが声優初挑戦のCocomiの関西弁習得法に舌を巻く一幕があった。
本作は、直木賞作家・西加奈子の小説もとに、とある漁港に流れ着いた母娘の日常や、そこで出会う人々との交流を描くハートフルコメディー。アニメーション制作を『鉄コン筋クリート』などのSTUDIO4℃が手掛けている。この日のイベントは、本作が「アヌシー国際アニメーション映画祭2021」に招待されたことが正式発表されたほか、イベント終盤にはゲストとして主題歌「イメージの詩」を歌唱した稲垣来泉も駆けつけるなど、盛りだくさんの内容となった。
さんまは登壇すると、主演声優を務めた大竹の隣に立ち、「大竹しのぶさんが横にいるということで、(大竹と)再婚したほうがいいんでしょうか?」と冗談を飛ばすなど、この日も絶好調の様子。作品については「100回くらい観ました。自分の口で言うのもなんですけど100点満点の120点と言っていいんじゃないかなと思います」と出来栄えに自信たっぷり。
大竹もこれに対して「いい映画です」と同調。「最初はなんで私だったんだろうって思ったけど、どうしてもさんまさんが大竹さんっておっしゃるんでって……」と振り返り、その上で「映画を観て、こんないい映画を作る人だったんだと知りませんでした」とプロデューサーとしてのさんまの手腕に驚いたという。「絵が美しいのと、ストーリーや会話も素晴らしくて、とても心が温かくなる。家族で観るといいだろうなって」と述べたが、すぐさまさんまを振り返って「あ、ごめん、家族いないんだったっけ」と続ける。さんまも即座に反応し、「前はいたんだけど……」と返して会場を笑わせた。
本作で声優初挑戦となったCocomiはマイクを手に緊張しきり。たどたどしくあいさつをしたが、さんまは「こういう場所は初めてということです。緊張しているみたいで、本当はもっと力のある声です」とフォローを入れるなど、父親のような表情でCocomiに接する。
Cocomiは「家族で観て、妹も隣にいて見ているなか、おばあちゃんもみんな泣いて……。私も普段泣いたりしないんですけど、涙を流してしまいました」と家族とのエピソードを紹介。これにはさんまも「おばあちゃんから映画を観終わった後、涙がまだ止まりませんと言われました。おばあちゃんの涙を見て、私も本当に嬉しかったです」とにっこり。
Cocomiはアフレコも初挑戦で「関西弁が難しかった。アフレコのときはさんまさんに細かく丁寧に指導してもらって、何回も練習してやりました」と振り返る。さんまは「彼女はフルートをやっていたり、音楽(の才能)がすごいんです。だから、関西弁も音符で覚える。『ちゃうやん』というのも音で覚えたり」と明かし、Cocomiの関西弁のうまさに驚いたと話していた。(取材・文:名鹿祥史)
映画『漁港の肉子ちゃん』は6月11日より公開