梶裕貴＆雨宮天が『七つの大罪』フィナーレにしみじみ「今は胸を張って」
声優の梶裕貴と雨宮天が3日、新宿バルト9で行われた映画『劇場版 七つの大罪 光に呪われし者たち』の公開記念舞台あいさつイベントに来場し、7年半にわたって歩んできたシリーズのフィナーレへの思いを吐露した。この日は、ゲスト声優の倉科カナ、川島明（麒麟）、井上裕介（NON STYLE）も登壇した。
本作は、鈴木央の人気コミックを原作にしたアニメシリーズの最終章「七つの大罪 憤怒の審判」のその後を、原作者によるオリジナルストーリーで描いた劇場版。七人の大罪人で構成された騎士団“七つの大罪”のメンバーの絆や戦いなどが描かれる。
主人公メリオダスと、その弟で〈十戒〉のリーダー・ゼルドリスの二役の声を担当した梶は、大勢の観客で埋まった劇場内を見渡しながら「ようやく公開の日を迎えることができて、映画館でみなさんに観ていただけてうれしく思います」とあいさつ。続いてヒロイン・エリザベス役の天宮は「収録の時は実感がなかったのですが、試写でエンドロールを見て、この（キャストの）並びを見るのは最後かもと思って寂しくなりました。（シリーズに関わった）7年半を思って演じた劇場版なので、観ていただけるのが楽しみです」と晴れやかな顔を見せた。
改めて劇場版が公開された思いを尋ねられた梶は「（雨宮）天ちゃんも言っていましたが、7年半の歩みがあるので、なかなかフィナーレという実感が湧かない」としみじみ。それでも「いよいよ公開となって、今後（メリオダスを）演じる機会も少なくなってしまうでしょうし、こうしてお会いできる機会も減っていくのかなと思うと、寂しさが高まっています」という。天宮も「自分としてはエリザベスを探りながらの7年半だったと思いますが、この劇場版で歩んだ道のりが見えた気がしました。今は胸を張って『エリザベスの声優です』と言える気分です」と誇らしげに語った。
さらに、デビュー当時から大切にしていることを聞かれた梶。「当たり前ですが、演じる機会いただいた役を誰よりも愛して向き合うことかなと思います」とキッパリ。「作品を作る上で監督が中心となるわけですが、そのぶん役者は演じるキャラクターを誰よりも徹底していないと駄目だと思います」と思いを語る。梶によるとメリオダス役はオーディションで決まったというが、「実は（劇中に登場する）ホークのオーディションでも受けていたんです。今では久野美咲の声が愛すべきホークの声ですからね」と裏話を明かした。
この日のステージには、そのホークの置物が飾られていて、イベント中もじっと動かず登壇者たちを見守っていた。だが、実はこのホークの中には人が入っており、イベント終盤に突然動き出すというサプライズが敢行された。梶は思わずメリオダスの声で「ホーク！」と呼んでしまうなど、心底驚いた様子を見せ、天宮もホークに近寄り、思い出を噛みしめるように愛情たっぷりに撫でていた。（取材・文：壬生智裕）
映画『劇場版 七つの大罪 光に呪われし者たち』は全国公開中