ロベール・ブレッソン『やさしい女』11・12リバイバル公開!ドストエフスキー生誕200年記念
文豪フョードル・ドストエフスキーの生誕200年を記念し、巨匠ロベール・ブレッソン監督がドストエフスキーの短編を映画化した『やさしい女』(1969)のデジタル・リマスター版が、11月12日よりリバイバル公開される。
当初は4月29日より公開予定だったが、緊急事態宣言の延長に伴い一旦公開白紙になっていた本作。このたび、11月12日よりヒューマントラストシネマ渋谷やアップリンク吉祥寺で上映されることが発表された。
本作は『抵抗(レジスタンス)-死刑囚の手記より-』『スリ(掏摸)』などで知られるブレッソン監督の初カラー作品で、貧しい生活を送る若くて美しい女性と結婚した男性が、一見順調そうな結婚生活のなかで妻のまなざしの変化に気づくという、夫婦の感情の変化と微妙なすれ違いを丹念に描いた作品。
のちにベルナルド・ベルトルッチ監督の『暗殺の森』などに出演したドミニク・サンダのスクリーンデビュー作でもあり、年上の夫を翻弄しながらも苦悩する女性を演じた彼女の視線の鋭さも見どころ。撮影は、ジャック・ドゥミ監督の『ロシュフォールの恋人たち』などで知られるギスラン・クロケが手掛けており、その美しい映像がデジタルリマスターで鮮やかによみがえる。(須田璃々)