松坂桃李『孤狼の血』続編主演は不安だった「足がガクガクしました」
俳優の松坂桃李が21日、都内で行われた映画『孤狼の血 LEVEL2』公開記念舞台あいさつに登壇。前作で主演を務めた役所広司からバトンを引き継ぐ形となった松坂は「最初は不安で足がガクガクした」と胸の内を明かした。イベントには鈴木亮平、西野七瀬、音尾琢真、中村梅雀、小栗基裕、白石和彌監督も出席した。
【写真】松坂桃李、鈴木亮平、西野七瀬、音尾琢真ら登壇!イベントの模様
柚月裕子による小説を実写映画化した『孤狼の血』から3年後の世界をオリジナルストーリーで描いた本作。亡き先輩刑事・大上章吾(役所)の跡を継ぎ、広島の裏社会を取り仕切るようになった日岡秀一(松坂)が、新たな敵となる上林組組長の上林成浩(鈴木)と激しい戦いを繰り広げる姿を描く。
2018年5月に前作が公開されて間もなく、続編の話が出た時のことを、松坂は「『あーやるんだ。そうなんですね』というぐらいの感じだったのですが、ふと『役所さんが演じていた立ち位置を僕がやるのか』と意識したら、急に不安が高まって、足がガクガクしました」と振り返る。
圧倒的不安のなか臨んだ撮影だったが、初日に現場に立ったとき「これだけ心強い人たちと一緒なら超えていけるんだろうな」と強い思いが湧いてきたそう。そんな頼りになるメンバーの一人が、劇中では最凶の敵として日岡の前に立ちはだかる上林を演じた鈴木だ。
鈴木は「昨年の緊急事態宣言で、決まっていた仕事が全部なくなり、残ったのが『孤狼の血 LEVEL2』の台本でした。そこから撮影開始となる半年間、僕には上林しかなかったので、ずっと上林のことを考えていた」と全身全霊を込めて悪を演じたことを明かすと、白石監督も「上林という役は脚本を作っているときから難役だと思っていました。でも亮平くんだったら、大丈夫だろうという安心感がありました」と絶大な信頼を置いていたという。
そんな松坂と鈴木が最初に対峙するシーンは、白石監督をはじめ、松坂、鈴木とも「非常に印象深い場面」と口をそろえると、松坂は「セリフ自体は多くないシーンでしたが、すごくいろいろなことを会話したような気になる場面でした」と俳優として大いに芝居を堪能したといい、鈴木も「広島入りしてから、日岡と最初に出会うシーンまで、ほとんどしゃべらなかったですね」と、とても大切にしたシーンだったことを強調していた。
撮影での熱い話が続くなか、「最近、映画のようにテンションが上がった場面は?」と柔らかい質問が投げかけられると、松坂はドラマ「あのときキスしておけば」で共演した井浦新から、井浦が知り合いだという「ONE PIECE」の作者・尾田栄一郎のサイン色紙をもらったというエピソードを披露。続けて松坂は「テンションめちゃめちゃ上がりました。家の玄関に飾っています」と笑顔で語り、客席を盛り上げていた。(磯部正和)
映画『孤狼の血 LEVEL2』は公開中