藤原竜也、主演映画『鳩の撃退法』撮影で冬の富山を満喫
俳優の藤原竜也が27日、新宿ピカデリーで行われた映画『鳩の撃退法』の公開初日舞台あいさつに登壇し、作品の魅力や撮影時のエピソードを明かした。この日は共演者の土屋太鳳、風間俊介、豊川悦司、タカハタ秀太監督、主題歌を担当したKIRINJI feat. Awichの堀込高樹も来場した。
藤原竜也、土屋太鳳、風間俊介ら登場!『鳩の撃退法』舞台あいさつの様子【写真】
佐藤正午の同名小説をもとにした本作。直木賞受賞経験のある作家・津田伸一(藤原)が執筆する新作小説をめぐり、虚構と現実、過去と現在が複雑に交錯していくさまが描かれる。津田の体験をもとにしたという新作に魅了される担当編集者の鳥飼なほみ(土屋)は、大量の偽札や一家失踪事件、裏社会のドンといった話を聞くうちに、それが小説の中だけの話とは思えず困惑し、その新作が本当にフィクションなのか検証していく。
この日、コロナ禍により映画館の収容率が50%に制限されていることから、藤原は「寂しい感じもしますが、来ていただいてありがとうございます」と感謝を述べる。「豪華なキャストで、お客さんを一瞬にして映画の世界に引き込むような、おしゃれな映画を監督に撮ってもらいました」とアピールし、オールロケを行った富山の人々に向けて「この場を借りて感謝します。ありがとうございました」と頭を下げた。
裏社会を仕切るドンの倉田健次郎役の豊川は「痺れるようないい役をいただいて、演じるのが楽しい日々になりました」と振り返る。「藤原竜也くんを軸にオールスターキャストが演技合戦を繰り広げている感じがあると思います。小さな役にも存在感がある役者が出ていらして、一つ一つのシーンの芝居だけでも、かなり楽しめるんじゃないかな」と期待をあおった。
一方で、「この映画のもう一つの主人公は冬の富山であります。今日は、どうぞ涼んで帰ってください」と笑顔を向ける豊川。本作が撮影されたのは、コロナ禍になる直前だったということもあり、「竜也くんが毎晩飲みに行っていましたね」と暴露して、飲み屋に行くたびに「ここは藤原さんの行きつけの店ですよ」「昨日いらっしゃいましたよ」などと言われたという。「たぶん全部の店に行っていたんだろうな」と推測すると、藤原は「制覇しましたね」とニッコリ。イベント冒頭では「だるま落とし」ならぬ「鳩だるま落とし」にチャレンジして公開初日を祝ったが、ここでもMCから「富山で培われたチームワークを駆使して」と求められると、藤原は「毎晩飲んでいただけだけどね」とぶっちゃけて笑いを誘った。
主人公の担当編集者を演じた土屋は「本を読んでいる男性の姿が好きなので眼福でした」と感想を吐露。続けて「今回は伏線でできているような作品で、謎のミルフィーユが何層もあります。自分だけでわかった気持ちになるのではなく、SNSで交流して謎を解いていただけたら」と楽しみ方を伝授した。
読書好きのバーのマスター役の風間は「みなさんが体験したことのない映画になっています」と胸を張る。「本当にバーのマスターかどうか疑っていただけるような、観る方によって物語の感じ方が全然違う作品になっております。みなさんなりの結末を見つけていただけたら幸いです」と呼びかけた。(錦怜那)
映画『鳩の撃退法』は現在公開中