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湯浅政明監督『犬王』ベネチア映画祭で拍手喝采!追加キャストも発表に

第78回ベネチア国際映画祭

ベネチア国際映画祭現地を訪れた湯浅政明監督
ベネチア国際映画祭現地を訪れた湯浅政明監督 - (C) M. Angeles Salvador

 湯浅政明監督の劇場アニメーション『犬王』(2022年初夏公開)が、現地時間9日の14時頃にイタリアの第78回ベネチア国際映画祭で世界初上映され、上映後に拍手喝采を受けた。

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 同映画祭のオリゾンティ・コンペティション部門に正式出品された本作は、古川日出男の「平家物語 犬王の巻」を基に、室町時代に人々を熱狂させた実在の能楽師・犬王と、そのバディである琵琶法師・友魚の友情を描くミュージカル・アニメーション。人気脚本家の野木亜紀子が脚本を手掛け、松本大洋がキャラクター原案を務める。

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 現地会場ではエンドクレジットが流れ始めるなり拍手が巻き起こり、現地を訪れた湯浅監督は立ち上がって鳴り止まない拍手に応えた。また、上映後のQ&Aで「当時は生まれたときに生まれた場所で、その人の運命が決まってしまう時代でした。そのなかで上に行くには武士として身を立てるか、芸術家になるかしかありませんでした。犬王のとても明るい性格で、まったく諦めずに自分の夢を実現しようとしているところに感銘を受けました。犬王も友魚も自分のやりたいことを実現させようとした。そんな姿を見ると、自分も周りに左右されず自分の生きたいように生きたいと、勇気づけられます」と湯浅監督が語ると、会場からは再び拍手が。

 「あまちゃん」『花束みたいな恋をした』などで知られる大友良英が手掛けた音楽については、「現代的なロックをイメージしたのですが、それを琵琶の音を使ってやるというところで大友さんはとても苦労されたと思います」とコメント。「先に絵がほしいと言われ、ストーリーボードとムービーを用意して送りました。そして音楽が出来上がり、歌入れの時には(犬王役の)アヴちゃんに歌詞をまとめてもらい、(友魚役の)森山未來さんへ歌唱提案もあり、大友さんのコーラスが追加され、現在のような形の歌になりました。昔の音楽から始まり、犬王が踊っているうちにそれが徐々に変わり、ダンスも『雨に唄えば』のようなものがあったり、いろいろなものが混ざっていきます。それに伴ってキャストの二人も70年代や80年代のロックミュージシャンのイメージを入れて歌ってくれてると思います」と制作過程を明かした。

 さらにこのたび、追加キャストとして柄本佑津田健次郎松重豊の参加が発表された。柄本が声を吹き込むのは、時代の潮流と共に犬王や友魚の運命を翻弄する室町幕府第3代将軍の足利義満。津田は犬王の父、松重は友魚の父の声を担当する。(須田璃々)

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