カンバーバッチ、激やせ!丸刈り&10キロ減の役づくり
ベネディクト・カンバーバッチ主演の映画『クーリエ:最高機密の運び屋』(公開中)より、役づくりのためカンバーバッチが丸刈り&約10キロ減量したシーンの本編映像が公開された。
本作は、キューバ危機の舞台裏で起こった実話を基に、核戦争回避のために命を懸けた男たちの葛藤と決断を描くスパイ・サスペンス。カンバーバッチはある日突然スパイとなったセールスマンの主人公グレヴィル・ウィンを演じている。
今回公開された本編映像は、スパイ容疑をかけられ東西冷戦下のソ連の劣悪な収容所に半年もの間監禁されているウィン(カンバーバッチ)が、愛妻シーラ(ジェシー・バックリー)と念願の面会を果たすシーン。収容所の場面はシーン数としてはそこまで多くないが、カンバーバッチはリアリティーを追求するために頭を丸刈りにし、約10キロもの体重の減量を行った。
しかも、本作の撮影から時間をおかずに『ドクター・ストレンジ』の続編『ドクター・ストレンジ・イン・ザ・マルチバース・オブ・マッドネス(原題) / Doctor Strange In The Multiverse Of Madness』に参加する必要があり、すぐに通常の体型に戻さなければいけなかったという。
自らを追い込んだ理由についてカンバーバッチは「映画ではたった数シーンにしかならないのにと思うでしょうが、当時のグレヴィル・ウィン氏の写真を見ると、彼が人生のはるかに長い期間、耐え忍んできた真実を尊重する以外に選択肢はないと思ったんです」と史実をベースにした作品ならではの使命感を口にする。
減量方法については「すべてが健康的な方法で行われました。萎縮や無気力ではなく、すべてを削ぎ落として体を筋肉で縮めようとしました」と適切なプロセスを経ての減量だったようだが、「筋肉を削らなければならない状態の時もあり、それはとても嫌な経験でした。意識が混濁し、脱水症状を起こし、常に空腹を感じる。感情的にも肉体的にも非常に傷つきやすくなる」と地獄も味わった。
そんな苦行のような挑戦の結果として生まれたものの一つが、真に迫った今回の場面。カンバーバッチは「10キロの減量へと至るすべてのプロセスが、収容所での日々を何年も何カ月も耐えてきたであろうグレヴィル・ウィンのキャラクター作りにおいて非常に役立ちました」と語っている。(清水一)