「カムカムエヴリバディ」勇役の村上虹郎、見どころは安子&稔との三角関係
連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」(月~土、NHK総合・午前8時~ほか、土曜は1週間の振り返り)で、千吉の次男・雉真勇を演じる村上虹郎。初の朝ドラとなった村上が役どころや今後の展開について語った。
連続テレビ小説の105作目にあたる「カムカムエヴリバディ」は、京都・岡山・大阪を舞台に、昭和・平成・令和の時代にラジオ英語講座と共に歩んだ祖母、母、娘の3世代親子を100年にわたって描くハートフルなコメディー。朝ドラでは初となる3人のヒロインが登場し、上白石萌音、深津絵里、川栄李奈がリレーを繋いでいく。
村上ふんする勇は、安子の小学校からの同級生で、甲子園を目指している野球少年。安子に好意を持っているものの素直に優しくできず、何かと安子にちょっかいを出している、という役どころ。
今回が初の朝ドラ出演となる村上は「さらに今回は大阪放送局制作ということで関西での撮影で、すべてがとても新鮮です。“朝ドラ”オーディションは、『まれ』から何度も受け続けてきたので、『NHKと自分とのつながりは、このタイミングなんだな』と思いました。やはりご縁だと思うので」と思いを明かす。
両親の千吉(段田安則)と美都里(YOU)、そして尊敬する兄の稔(松村北斗)という家族3人の存在が大きいという村上。「勇は、基本的にみんなの話を聞きながら、自分をどこに置くのか全体のバランスを考えていて、次男って面白いなと思いました。自分は長男なので。抽象的な話になりますが、演じ方としての正解はいくつかあるので、毎回それを選ぶのを楽しみにしています。勇という役は特に、それを選べるんだと思います」と役について持論を語る。
「稔の場合は、周囲が期待している『“稔”像』のようなものがあると思うんです。稔自身にも、絶対的な『“稔”像』があって、稔らしくいないといけないんだろうなと感じていて、勇のほうがそこは自由なんじゃないかと思います。勇は、基本的には明るくて精神的にも強く、人の気持ちがわかる優しい人間なんだと思います。かつ、強さも兼ね備えています。台本を読むと、勇は日焼けして坊主頭だし、スポーツ少年だし、普段の自分とは全然違う感じがして想像しにくかったのですが、演じているうちに、この役をいただいた意味がだんだんわかってきた気がします」
そんな村上が見どころと語るのが「勇の強い部分と葛藤している部分との絶妙なバランス」であり、安子をとりまく兄弟の関係だ。「僕が演じる次男・勇と、松村北斗くん演じる長男・稔の兄弟。お互いに好きでもありライバルでもあり、男同士のバチバチのバトル感もあります。そこに安子がどんな顔をして、どういう思いを持っているのか、それが僕ら兄弟にとって大切なところなので、そんな三角関係を見ていただければと思います」
最近だけでも『るろうに剣心 最終章 The Beginning』『孤狼の血 LEVEL2』『燃えよ剣』と出演した話題作の公開も続いた村上。朝ドラは初めてとなるが、撮影では新鮮さを感じているという。「1話が15分と短いので、台本を読んでいてもリズムやテンポがこれまで読んだことのない種類のものだという印象で、最初はなかなか慣れませんでした。でも、読んでいてすごく臨場感があって、一般的なドラマよりひとつの区切りが短いので、すごく新鮮でスピード感を感じます」
本作の脚本を手掛けたのは、2007年度後期に放送された朝ドラ「ちりとてちん」などの藤本有紀。語りを城田優が担当している。(編集部・大内啓輔)