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奥平大兼『マイスモールランド』で『MOTHER』以来の映画出演!

2作目の映画出演となった『マイスモールランド』の奥平大兼
2作目の映画出演となった『マイスモールランド』の奥平大兼 - (C)2022「マイスモールランド」製作委員会

 俳優の奥平大兼(おくだいら だいけん)が、2022年公開予定の映画『マイスモールランド』に出演することが明らかになった。数々の演技賞に輝いたデビュー作『MOTHER マザー』(2020)以来、2作目の映画出演となった奥平は「映画からはじまったという気持ちはあるので、その現場に2年ぶりに戻ってきたということで新鮮な気持ちになりました」とコメントしている。

『マイスモールランド』クルド人の女子高生を演じる嵐莉菜

 『マイスモールランド』は、幼いころから日本で育ち、あるきっかけで在留資格を失った17歳の在日クルド人・サーリャのアイデンティティへの葛藤と成長を描く物語。是枝裕和が率いる映像制作者集団・分福の若手・川和田恵真監督が脚本を兼任。主人公の高校生サーリャ役は、日本、ドイツ、イラン、イラク、ロシアという5か国にルーツを持つモデル・嵐莉菜が務める。

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 奥平が演じるのは、サーリャの相手役となる日本人の少年・聡太。『MOTHER』撮影時は15歳だった奥平だが、ドラマ出演・CMなどで経験を重ね、オーディションを経て、17歳(現・18歳)の現役高校生として本作に臨んだ。

 映画の現場は『MOTHER』の撮影から約2年ぶり。当時は「何もわかっていなかったので、OKがかかると、ただ嬉しかった」という奥平は、「ドラマなどいろんな現場を経験したことで、自分の中で考え過ぎてしまったところがあって。でも現場で川和田監督とたくさんお話しして、監督が表現したいことをお聞きし理解することができたので、撮影が進んでいく中で、聡太として生きることができたと思います。撮影前に監督とお話したことなど、僕の趣味などを脚本に反映していただくこともあって、最後のほうは演じているのかわからなくなる瞬間もありました」と撮影を振り返る。

 自分と同じく映画が初演技となった嵐には「僕がこんなことを言うのもおこがましいですが、本番になると顔が変わります。初めての演技で、これだけオンオフ切り替えられるなんて凄いなと思いました」と感心。作品の題材については「クルドの方々の問題は、この脚本をいただくまで知らなかったです。撮影前に勉強はしないように監督から言われていたのですが、難民の問題については、ニュースから聞こえてくる遠い国のお話だと思っていましたが、日本でもこんなことがあるんだと、急に身近なこととして考えられるようになりました」と語っている。

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『マイスモールランド』ポスタービジュアル(C)2022「マイスモールランド」製作委員会

 本作が商業映画デビューとなる川和田監督は、奥平のオーディションを振り返り「お芝居を見させていただき、まだ青年になりきらない、途上にいる姿が今回の聡太という役柄そのものでした。(奥平くんが)部屋を出る前にはもう、お願いしたいと心が決まっていました。撮影前から何度かお会いして、彼自身の物事をフラットに捉える視点や、自由に伸び伸びとした姿にも触発され、さらに脚本の内容も膨らみました。現場でも、とてもひたむきで、いつもお芝居のことを考えていた姿が心に残っています。不器用ながらも真っ直ぐな聡太という人間を、等身大で体現しきってくれたことに、とても救われました。今、この時、奥平くんを撮ることができて大変光栄です」と称賛の言葉を贈っている。

 発表に合わせて、第1弾となるポスタービジュアルが公開。在留資格を失った外国人は、働くばかりか居住する地域を出ることもできない。そのため、埼玉のクルド人が住む地域に暮らすサーリャは、東京に住む聡太へ会いに行くことができなくなる。ビジュアルは、日本に居ても、立場によって越えられない国境が生まれることを表現しており、高校生の淡い恋心が分断される切なさを伝える。(編集部・入倉功一)

映画『マイスモールランド』は2022年初夏、全国公開予定

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