「ホークアイ」第4話レビュー:MCU新バディに最大の危機!?残り2話で急展開
『アベンジャーズ/エンドゲーム』後の世界を舞台にした、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)のドラマシリーズ「ホークアイ」。8日にディズニープラスで配信された第4話「私たち相棒でしょ?」は、アベンジャーズの初期メンバーであるクリント・バートンと若き弓の名手ケイト・ビショップの人間ドラマを描きながら、物語がクライマックスへと加速する重要なエピソードとなった。
「ホークアイ」ではこれまで、アベンジャーズ引退を考えるクリントと、ホークアイに憧れるケイトの凸凹バディを描いてきた。出会った頃こそ、全くそりが合わない二人だったが、ジャージ・マフィアにまつわる事件を追う中で師弟関係が芽生え、今回はその関係がさらに深まっていく。
クリントとケイトが共に行動するシーンは前半の3話以上に増えており、二人の距離も近づきつつある。第3話に引き続き、メガホンを取ったバート&バーティ監督コンビが得意とするコメディー描写も冴えわたっており、クリスマスムードを満喫する二人の掛け合いもテンポがよくまるで漫才のよう。そのコミカルな演出に思わずほっこりしてしまう。もちろん、二人のやり取りの中には、世代交代を示唆するようなセリフや描写も登場するので要注目だ。
一方で、クリントが拭いきれない過去と向きあうシリアスな一幕も用意されている。相棒・ケイトに向けて、戦友ブラック・ウィドウや自身のもう一つの顔について語る姿は、愁いをたたえていて、どこかもの悲しい。『アベンジャーズ/エンドゲーム』でクリントが経験した辛い記憶がフラッシュバックでよみがえる演出も秀逸で、クリントの心情を映像で巧みに表現している。
順調に築かれたケイトとクリントの師弟関係だったが、ここにきて暗雲が立ち込める。ローニンへの復讐を誓うマヤ・ロペスや想定外の刺客が立ちはだかり、事態は思いもよらぬ方向にいく気配がする。クリントのある決断と、覚悟を決めたケイトが相棒として彼に向ける真っすぐなまなざしは、涙を誘うこと必至だ。
最終話まで残り2話となり、MCUフェーズ4が大きく進展する気配も感じられる中、窮地に追い込まれたクリントとケイトがどのような行動を取るのかますます期待が高まる。(編集部・倉本拓弥)
「ホークアイ」はディズニープラスにて独占配信中