体脂肪率3%!逆輸入俳優・木幡竜がボクサー役で映画主演
2021年10月期の連続ドラマ「アバランチ」の悪役で注目を浴びた木幡竜の主演映画『生きててよかった』が、5月13日より公開されることが26日、明らかになった。元プロボクサーで、中国ではアクション俳優として名を馳せた木幡が、減量とトレーニングを重ねて体脂肪率3%まで体を絞り、地下格闘技の世界に足を踏み入れていく元ボクサーを演じる。公開された映像では、劇中の格闘シーンの練習風景が見られる。
本作は、年齢と身体の限界を超えてもなお闘うことにしか生きがいを見いだせない元ボクサーの転機を描く物語。長年の闘いが体を蝕みドクターストップによって強制的に引退を迫られたボクサー・楠木創太(木幡)は、一度は恋人との結婚を機に引退を決意するも、何をやってもうまくいかない。そんなある日、創太のファンを名乗る謎の男から、大金を賭けて戦う地下格闘技へのオファーを受け、再び闘うことに憑りつかれていく。
演じる木幡は、プロボクサー、サラリーマンを経て俳優を志し単身中国へ。不遇の時代を過ごすもオーディションで出演を勝ち取った中国映画『南京!南京!』(2009)で高い評価を受け、翌年にはアンドリュー・ラウ監督のアクション映画『レジェンド・オブ・フィスト 怒りの鉄拳』(2010)でドニー・イェン、スー・チー、アンソニー・ウォンらと共演し異彩を放った。昨年放送された「アバランチ」では綾野剛を相手にしたキレのあるアクションシーンが注目を浴びた。
本作で、ボクシングと総合格闘技を融合させたアクションに挑む木幡。全身全霊で臨んだ撮影について、以下のように振り返っている。「この映画はいろんな意味で僕自身の人生が詰まったものになったと思います。このような役を頂けたことに感謝し、全身全霊でやりとげました。スポーツ選手は全員が引退を経験します。引退したボクサーは次に何をやればいいのか分からず、さまよう人間も少なくありません。本当の幸せとは何なのか。リングでしか生きられない武骨な男と、そんな男を見守り続けた女の強さに刮目ください!」
監督・脚本は、自身の境遇や経験をもとにした『くそガキの告白』(2011)がゆうばり国際ファンタスティック映画祭で審査員特別賞ほか4冠を獲得した鈴木太一。アクション監督は、『ディストラクション・ベイビーズ』(2016)や『ベイビーわるきゅーれ』(2011)などに参加してきた園村健介。
鈴木太一監督のコメントは下記の通り。(編集部・石井百合子)
映画『生きててよかった』は、5月13日より新宿武蔵野館ほか全国公開
鈴木太一(監督・脚本)
リングの中でしか生きられない人間がいる。木幡竜さんにそのような人間の話を聞いたのはもう6年以上も前のことです。そこから脚本を書き始め、ついに映画が完成し公開できることをとても嬉しく思います。早くこの映画を創りたい!と切に切に願った6年以上の年月を、僕も木幡さんもジリジリと過ごし、その思いを一気に吐き出しました。まだまだ未熟者の二人でしたが、多くの熟練者の方々に支えていただき、ここまで辿り着きました。しんどいことも多い世の中、思うようには生きられない、それでも最後は生きててよかったと笑いたい、そんなことを、今、思います。よろしくお願いいたします。