高橋一生の一人芝居「2020」が7月から上演!
高橋一生による一人芝居「2020」が、7月7日より東京PARCO劇場を皮切りに、福岡、京都、大阪にて上演されることが決定した。
芥川賞作家・上田岳弘の文学に共鳴する高橋が、上田に書下ろしを提案した本作。構成・演出は、これまで高橋と「4 four」(2012)、「マーキュリー・ファー」(2014)、「レディエント・バーミン」(2016)でタッグを組んだ白井晃が手掛ける。疫病があっという間に世界を覆った2020年を起点に、はるか昔、人類の誕生から、はるか先(?)の世界の終わりまでを、高橋一生の声、肉体、動きを通して目撃する90分となる予定だ。
高橋は、「渋谷のPARCO劇場というある意味、発信地となっている場所で舞台をやらせていただけることは、とてもありがたいです。気心が知れた上田岳弘さん、白井晃さんと何度も何度もお話をさせていただいた上で創っていく作品なので、僕自身も期待が強くあります。公演を楽しみにされているお客様は、舞台の内容を事前に知りたくなるかもしれませんが、そういった気持ちからは解放されて、実際に劇場で観て、感じて、劇場に入る前と出た後で、1週間くらいしてなにかが少し変わったと気づくような体験をしていただきたいと思っています。そんな体験をしていただけるように、僕らもお芝居を作っていきます」と意気込む。
上田は、「僕がはじめて作品を発表した2013年、2020年の東京五輪が決まった。2020年、たかだか7年先のことで、普通に暮らしていれば普通にやってくるはずの近い未来。でもそこはなぜか遠く、手が届かないような感じがした。その感覚について、これまでいろんな作品で触れてきた。デビューしてすぐに高橋一生さんという稀有な俳優と、白井さんの演出した舞台を通じて出会った。“いつか”一緒になにかをやろうと話し合った、その“いつか”がかなった今『とにかく好きに書いてほしい』と言われ、その場で浮かんだタイトルがこれだった。白井さんの構成・演出で、高橋一生の一人舞台として具現化する舞台。ぜひご期待ください。僕も、楽しみでしかたがない」とコメントを寄せている。
白井は、「この作品は、俳優・高橋一生と作家・上田岳弘、私との密談から生まれた作品です。2020年以降の私たちを語ること。それは、大衆が大衆の機能を無くしていく世界。他者が他者として成り立たなくなっていく世界を描くこと。私たちが過去を語るのは、今の私たちが幸福だから。未来を語るのは、今が不安で恐ろしいから。この脅威に対して身を挺して挑む、これは、高橋一生史上、最 も危険で、最も幸福なステージです。おそらくそれは上田さんにとっても、私にとっても同じことが言えそうです」と語っている。
東京公演はPARCO劇場にて7月7日~31日、福岡公演はキャナルシティ劇場にて8月6日~7日、京都公演は京都劇場にて8月11日、大阪公演は森ノ宮ピロティホールにて8月18日~21日に上演される。(編集部・梅山富美子)