「木曜ミステリー」20年以上の歴史に幕 フィナーレを飾るのは上川隆也「遺留捜査」
「科捜研の女」など数々の人気ドラマを生んだ、テレビ朝日系・木曜よる8時の木曜ミステリー枠が、7月クールに、上川隆也主演のドラマ「遺留捜査」第7シーズンの放送をもって終了することが明らかになった。
1999年1月にスタートした木曜ミステリー枠では、継続中の「科捜研の女」「警視庁・捜査一課長」をはじめ、「京都迷宮案内」「おみやさん」「京都地検の女」「その男、副署長」などの人気シリーズを輩出。7月クールをもって23年半の歴史に幕を閉じる事になり、「遺留捜査」がフィナーレを飾る。
「遺留捜査」は、上川演じるマイペースで型破りな刑事・糸村聡が、事件現場に残された遺留品が持つ意味を探り、事件を解決するだけではなく、遺族の心情をも救うミステリー。2011年に別枠でスタートし、木曜ミステリー枠でさらに反響を獲得。シリーズ誕生10周年を迎えた昨年には、第6シーズンが放送された。
第7シーズンも、舞台はおなじみの京都府警捜査一課特別捜査対策室(通称・特対)。神崎莉緒(栗山千明)、佐倉路花(戸田恵子)、雨宮宏(永井大)、沖田悟(戸塚純貴)ら特対メンバーに加え、第1シーズンからのレギュラーメンバーである科捜研研究員・村木繁(甲本雅裕)もすっかり京都に定着。糸村と村木の絶妙なやり取りも健在だ。
上川は、新シーズンに向けて「これまでにない大きな展開を迎えるかというとそうではなくて、むしろ一作一作重ねてきたからこその“変わらなさ”が間違いなく存在しています。でも一方では、これまで培ってきた“土台”がアップデートしていることを座組一同で実感しているところです」とコメント。「僕自身、『遺留捜査』は年々“深化”が重ねられていると感じていて、そういう意味では第7シーズンもまた、ひと味変わったと感じられるところがあるかもしれません」と期待を込める。
また、20年以上続いた木曜ミステリー枠の集大成を担うことになった上川は「歴々の作品が重ねてきた歴史に恥じない作品にしたいという思いは強く、そのために今できることはできる限り、注ぎ込みたいと考えて全力で努めています」と決意表明。「おかげさまで第7シーズンを迎え、かつ木曜ミステリー枠最後の作品という栄を賜ることができました。しかしその重みは一旦忘れて、今は撮影に臨んでいます。これまでどおり糸村と特対の面々が事件にどう向かっていくのか見守っていただければ。そして、変わらぬ『遺留捜査』を変わらずにお楽しみいただければ幸いです」とファンに呼びかけている。
テレビ朝日の三輪祐見子ゼネラルプロデューサーは「この枠の集大成として、最後を飾る『遺留捜査』の最新シーズンも、遺留品にこだわる風変わりな刑事は健在です」とコメント。「20年を超える長きに渡り、木曜ミステリーとともに、夜8時を、一緒に過ごしてくださった視聴者の皆様に、心からの感謝の気持ちを込めてお届けします」と語っている。(編集部・入倉功一)