成田凌、前田敦子との落差にツッコミ「トップクラスで過酷な現場」
成田凌が19日、都内で行われた映画『コンビニエンス・ストーリー』(8月5日公開)の完成披露舞台あいさつに登壇し、本作を「トップクラスで過酷な現場だった」と振り返りながら共演の前田敦子よりもスタッフから雑な扱いを受けたことにツッコミを入れていた。この日は前田、六角精児、三木聡監督も来場した。
本作は、イタリアのウディネ・ファーイースト映画祭にも携わってきた映画評論家マーク・シリングの企画を、ドラマ「時効警察」などの三木聡監督が映画化。スランプに苦しむ脚本家・加藤(成田)が、とあるコンビニエンス・ストアで不思議な魅力を醸す人妻・惠子(前田)と出会い、創作意欲を取り戻していく。
憧れだった三木組に参加した成田は大満足で、「異世界に迷い込んでいろんなことを受ける側の人(役)だったので、ただただ楽しい日々を過ごしていました」と笑顔。一方で「トップクラスで過酷な現場だった」とも明かすと、寒い時期にびしょ濡れになる撮影について言及。カットがかかると何人ものスタッフが自分の前を通り過ぎて前田のもとに駆けつけたそうで、成田は「同じだけ濡れてるんだけどなぁ……」と思ったとボヤキ。さらに、スタッフに大事に囲まれながら楽屋に戻っていく前田について行くと、スタッフの一人が「成田さんはロケバスでお待ちください」とピシャリ。成田は小さいタオルだけを手にして「寒い……」と凍えながら指示に従ったようで、前田は「フォローしたかったんですけど、寒すぎてしゃべれなかったんですよ。でも感じてはいました。すごい扱いだぁと」と苦笑いを浮かべた。
役を通して感じたことも打ち明ける成田。仕事がままならない加藤が、コンビニでほしい商品がみつからなかったとき、店員に「コンビニって何でもあるんじゃないの?」と強くあたる場面があるのだが、「気をつけなきゃなと思います。生きていると人に優しくなれない自分もあるので、『いつもこうなのかな?』『(せりふが)心から出ているかもしれない』と思う時間がありました。しっかりした大人になっていかないと! と背筋を伸ばされる気持ちで毎日を過ごしていました」と振り返った。
そんな成田の印象を三木監督は、「この映画を観ていて迷ったら加藤について行けばいい。それくらい成田さんの自己顕示欲とかいろんな欲から僧侶のように脱して、自己主張というよりは映画に向き合う姿勢がよかった」と称賛していた。(錦怜那)