シルヴェスター・スタローン、『ロッキー』ドラゴのスピンオフ企画に怒り
シルヴェスター・スタローンが、先日報じられた、映画『ロッキー』シリーズに登場したキャラクター、ドラゴのスピンオフ作品について、プロデューサーが彼に黙って進めている企画だと、Instagramで不快感をあらわにした。同作への出演が報じられた、ドルフ・ラングレンに対しても苦言を呈している。
新生ロッキー4『ロッキーVSドラゴ:ROCKY IV』場面写真
スピンオフ企画については、The Wrap ほか各メディアが、先月28日、MGM製作で『ロッキー』のスピンオフ作品『ドラゴ(原題) / Drago』の脚本家が決定したと報道。『ロッキー4/炎の友情』(1985)から登場した、ドルフ演じる旧ソ連のボクサー、イワン・ドラゴと、『クリード 炎の宿敵』(2018)に登場した息子のヴィクター(フロリアン・ムンテアヌ)を描くとされている。
Instagramでこの報道を引用したスタローンは、『ロッキー』シリーズのプロデューサーとして知られるアーウィン・ウィンクラーの名を出して「今知ったんだが、アーウィン・ウィンクラー、この94歳(実年齢は91歳)の哀れなプロデューサーと、愚かなハゲタカの子供たち、チャールズとデイヴィッドが、俺の生んだ素晴らしいキャラクターを内緒で貪り食おうとしている。ファンのみんなに謝罪したい。俺は『ロッキー』のキャラクターが、寄生虫どもに利用されることを望んでいなかった」と批判。さらに「かつてドルフをリスペクトしていたが、俺の背後で何が起きているか教えてくれなかった。彼のために生み出したキャラクターなのに。本物の友人は金よりも貴重だ」とドルフのことも非難した。
Deadlineによると、スタローンは以前、すでに削除したInstagramへの投稿で、『ロッキー』の権利を所有するアーウィンが、47年に渡って『ロッキー』と『クリード』を支配してきたと不満を表明し、彼の子供たちにわたる前に、少しでも権利を戻すように呼びかけていたという。
一方、彼らと共に非難されたドルフは、スピンオフ企画について「事実をはっきりさせたい」とInstagramに投稿。同作はまだ正式な脚本もなく、契約もしておらず、監督も決まっていないとつづり、彼自身は、何らかの形でスタローンが関わっていると思い込んでいたと釈明したうえで「不幸なことにマスコミにリークされてしまった。ミスター(ロッキー)・バルボアに連絡を取るよ。ファンのみんなが安心できるようにね」と投稿している。
スタローンの怒りは収まらない様子で、続く投稿では、吸血鬼のようにロッキーの血を吸うアーウィンのコラージュ画像を掲載して、アーティストを搾取して私腹を肥やすプロデューサー陣を攻撃している。(西村重人)