二宮和也が発案!『ラーゲリより愛を込めて』映像使用の教材DVD制作決定
映画『ラーゲリより愛を込めて』(12月9日公開)より、主演を務める二宮和也自らが発案し、ナレーションを務め、シベリア抑留を学ぶための学校教材として、本作の映像を使用したDVDの制作が決定した。
辺見じゅんのノンフィクションを原作にした本作は、第2次世界大戦終結後、ソ連軍に不当にシベリアの収容所に抑留された日本人・山本幡男氏の姿を描く。山本幡男役を二宮、山本の妻のモジミ役を北川景子が担い、山本と同じく抑留者となった男たちを松坂桃李、中島健人、桐谷健太、安田顕が演じる。
先日、「映画を通してシベリア抑留の歴史を少しでも多くの方に知ってほしい、特に若い学生の方たちに観て、感じて、考える場にしてほしい」という二宮たっての思いで高校生試写会が実現。未来を担う学生たちにシベリア抑留の歴史を説くと共に、決して忘れてはいけない歴史であることを話す貴重な場となった。そして、さらに多くの学生たちに届けたいと、DVDの制作が決定した。
配布される素材は約15分間の映像。「映画に出演して、みなさんに伝えたい戦争の歴史があるということを強く感じました」と二宮のナレーションからスタート。平和祈念展示資料館に展示されている、抑留者が実際に着用していた衣服やラーゲリを再現した模型の展示などと共に、二宮がシベリア抑留について概要を説明。「戦争や平和について考えてみませんか」と問いかける。
また、本作の映像が使用され、「戦争の終わりとシベリア抑留」「ラーゲリ(収容所)での生活」「家族への想い~帰国」といった大きく3つの項目にわけ、歴史上の事実が集約される。当時の抑留者たちが不当に受けた苦しみ、あまりに過酷な環境に希望が見いだせず絶望する姿、そして抑留者だけではなく、日本で帰国を待ち続ける家族の懸命な姿も描かれる。
最後には「この映像を観て、どんなことが心に残りましたか? みなさんが感じたことや、調べたことを誰かに伝えてみませんか?」と二宮が学生たちに自ら発信していくように投げかける。
このDVDは、シベリア抑留について数多くの展示を行っている「平和祈念展示資料館」「舞鶴引揚記念館」協力のもと、全国約1,500校の中学・高校学校に順次申し込み案内を配布される。来年度からは平和祈念展示資料館(総務省委託)が案内を継続する予定となっている。(編集部・梅山富美子)