『アバター』続編、なぜ公開まで13年かかったのか?
映画『アバター』(2009)の続編『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』(12月16日全国公開)が、前作から13年の歳月を経て公開されることになった理由について、メガホンを取ったジェームズ・キャメロン監督がDeadlineに明かした。
『アバター』は、神秘の星パンドラを舞台に、先住民族ナヴィと人間の抗争を革新的な映像技術で映像化したSF超大作。全世界興行収入は29億2,291万7,914ドル(約4,092億円)に到達しており、歴代ランキング1位の座をキープしている。(数字は Box Office Mojo調べ、1ドル140円計算)
続編はもともと、前作から5年後の2014年12月に全世界公開を予定していたが、スケジュールの変更などによって後ろ倒しに。コロナ禍での製作を経て、当初の予定より大幅にずれた2022年12月に公開を迎えることとなった。
現地時間6日にイギリス・ロンドンで行われたワールドプレミアに出席したキャメロン監督は、続編公開まで13年かかった理由について、「私は深海を調査するために数年を費やした。その後『アバター』製作に本腰を入れて、続編4本分の脚本を執筆するために、さらに数年をかけたから」と回答。監督は2012年、潜水艇で世界最深と言われるマリアナ海溝・チャレンジャー海淵の有人探査に成功しており、パンドラにある未開拓の領域を描くため、徹底したリサーチと下準備に時間を費やしていたことがうかがえる。
「私たちが挑戦しているのは、初期工程に重点を置いて、数年おきにマーケットへ(作品を)送ること」と続けたキャメロン監督。『アバター』全5部作の予定で、第3弾は2024年12月20日、第4弾は2026年12月18日、第5弾は2028年12月22日にそれぞれ全米公開される。また監督は、第4弾&第5弾ではメガホンを取らない可能性を明かしており、第3弾の興行成績次第ではシリーズ自体を打ち切る覚悟もあると Total Film に明かしている。(編集部・倉本拓弥)