巨匠ダリオ・アルジェント10年ぶり新作ホラー『ダークグラス』公開決定
『サスペリア』(1977)、『フェノミナ』(1984)などで知られるイタリアンホラーの巨匠ダリオ・アルジェントの約10年ぶりとなる監督作が『ダークグラス』の邦題で4月7日より全国順次公開されることが決定、アルジェント監督のコメントも発表された。
『ダリオ・アルジェントのドラキュラ』(2012)以来、およそ10年ぶりにスクリーンで上映される最新作は、アルジェント監督のルーツともいえる、ジャッロに立ち返ったホラー作品。ローマを舞台に、盲目の娼婦と中国人の少年が、サイコパスの殺人鬼から執拗に追いかけられ続ける物語で、2000年代初頭に脚本家フランコ・フェリーニと共同で脚本を執筆しながらも、製作サイドの事情で中止を余儀なくされた企画だった。
アルジェント監督は、本作について「『ダークグラス』は、数年前に想像したものの、制作することができなかった作品です。でも頭から離れることはありませんでした。バイオレンスでくだらない作品を求める市場での需要に左右されることが難点でした。一方で、ようやく自分の悪夢との和解を経験することができました。それ故に、私は恐怖の扉を開き、突き進もうと決めたのです。幼少期からエドガー・アラン・ポーに影響を受けていた私にとって、『ダークグラス』は、運命に刻まれた作家としての旅路の集大成です。そして時代が変わったからといって、物語の本質も解釈のスタイルも裏切りたくはないのです」とコメントしている。
主人公となる娼婦ディアナを演じたのは、『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』(2015)のイレニア・パストレッリ。そして、アルジェントの娘で女優のアーシア・アルジェントがディアナを支える歩行訓練士を演じ、アソシエイトプロデューサーを兼任。音楽は『BPM ビート・パー・ミニット』のアルノー・ルボチーニが手がけた。(編集部・入倉功一)
映画『ダークグラス』は4月7日より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ渋谷、池袋シネマ・ロサほか全国順次公開