唐田えりか、デリヘル嬢役との共通点「頑固で一度決めたらやり遂げたい」
俳優の唐田えりかが18日、都内で行われた映画『死体の人』（公開中）の公開記念舞台あいさつに登壇し、「頑固で一度決めたらやり遂げる」という役との共通点を明かした。舞台あいさつには奥野瑛太、楽駆、草苅勲監督も登場した。
次代を担う才能の発掘と育成を目的とする「未完成映画予告編大賞 MI-CAN」の派生プロジェクトで、過去の入選作を審査した「MI-CAN3.5復活祭」から誕生した人間ドラマ。死体役ばかりの売れない俳優・吉田広志（奥野）が、理想と現実のはざまで葛藤しながら人間の生と死に向き合う。
吉田が出会うデリヘル嬢・加奈を演じた唐田は「自分と似たところを大きくしていこう、役との共通点はどこだろうと（探して）役と向き合いました。監督も奥野さんも一緒になって試行錯誤しながら作り上げました」と役へのアプローチを説明。加奈との共通点は「頑固なところや、一度決めたらそれをやり遂げたい部分」だという。
草苅監督の「自分が役者時代にもがいていたところを描こう」という思いから吉田役が生まれたため、奥野は「草苅さんの前で草苅さんをやるのは嫌だなという気持ちでいっぱいでした」とぶっちゃけつつ、「草苅さんが持っている温かい視点が僕には足りない」と草苅監督に実際に演じてもらって参考にしたことを打ち明ける。
また、「家で台本を読めないし、喫茶店やカラオケに行くとお金がかかる」という理由で、劇中の吉田の部屋に泊まってセリフ覚えに励んでいたことも告白。すると唐田は「そういう（役の）作り方を学ばせていただきました」と同様に加奈の部屋に泊まっていたことを報告。奥野から「そういうふうに（役づくりのためと）勘違いして、ありがとうございます」と恐縮される中、唐田は「実際にこういう生活をしていたら、加奈が不安定になる気持ちはあるだろうなと実感しました」と振り返った。
“芸能人の両親”について話が及ぶと、奥野は「実家が（自分の）資料館みたいになっていて、両親が死んだ後に俺がこれを処理するのかということばかり気になる」と苦笑い。唐田は「家族は、わたしが出た雑誌を切り抜いてファイルにしてくれたり、テレビに出ている画面を撮って写真にしています。それは笑ってしまったというか、ほっこりした話でした」と頬を緩めた。最後に、唐田は「頑張っている方の背中をそっと押してくれる映画だと思います。誰かの勇気や救いになる映画になればいいと思います」とアピールした。（錦怜那）