「らんまん」見事な伏線回収 綾&幸吉の“かんざし”シーンに「惚れてまうやろー!」
俳優の神木隆之介が主演を務めるNHK連続テレビ小説「らんまん」(月~土、総合・午前8時~ほか)は18日、第12回が放送。主人公・万太郎(神木)の姉・綾(佐久間由衣)に関する伏線が見事に回収された。(以下、第12回の内容に触れています)
第12回では、捨てられない酒造りへの情熱から、綾は縁談を破談に。自分が機嫌よく嫁ぐことがみんなの幸せだとわかってはいるものの、「自分のことばっかり。醜いよ」と苦しい胸の内を明かした。
その後、蔵人の幸吉(笠松将)が持ってきた、できたての麹(こうじ)を口にした綾。麹の作り方ひとつで酒の味が変わることを知り、幸吉に濃い辛口の麹づくりを試したいと頼む。そして迎えた、峰屋の酒「峰乃月」を東京の博覧会へ出品する日。綾は満を持して、新しく仕込んだ濃口の酒を祖母のタキ(松坂慶子)に「味を確かめてほしい」と願い出るが、「そんなさもしい酒、下げなさい」と一蹴されてしまった。
「私のわがままで……」と謝る綾に対し幸吉は、試してうまい酒ができたら面白い、またいつかやろうと優しい言葉をかける。そして、綾の気持ちをよくわかってると言う幸吉は、大切に持っていたかんざしを取り出し、「ずっとお返しすることができませんでした。綾さまが今も酒造りをお好きでよかった」と微笑み、綾にかんざしを返した。
このかんざしは、綾が幼い頃、女が入ってはいけない酒蔵で落としたもの。いい匂いがした蔵へ一度入ってみたいという思いからだったが、親方に肩をつかまれ外へ出された際に落としてしまった。これを幼い頃の幸吉が拾って胸元にしまう場面が第4回で放送されていた。
この時から「意味深な伏線」「かんざしをいつ綾にわたすのか?」「二人の恋の始まり?」と注目されていたが、今回見事に伏線回収。SNSでは「めっちゃいいシーン」「泣けた」「惚れてまうやろー!」などと反響を呼んだ。
「らんまん」は、日本の植物学の父といわれる牧野富太郎をモデルとしたオリジナルストーリー。激動の時代の中で、ただひたすらに愛する植物と向き合い続けた槙野万太郎(神木)とその妻・寿恵子(浜辺美波)の波乱万丈な生涯を描く。(清水一)