小栗旬「役者冥利に尽きます」 三谷幸喜の向田邦子賞受賞を祝福&感謝
俳優の小栗旬が23日、帝国ホテルで開催された第41回向田邦子賞贈賞式に出席し、大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で同賞を受賞した三谷幸喜に「毎回どんな人生になるんだろうと楽しみになる作品は初めて。役者冥利に尽きます」と感謝を述べていた。
「鎌倉殿の13人」で鎌倉幕府二代執権となる主人公・北条義時を演じた小栗は、「毎回新しい脚本が上がるのがとても楽しみでした。義時がどんな行動をとるのか、本当にワクワクする1年4か月でした」と撮影を振り返る。
続けて小栗は「僕ら俳優は、自分たちでできることは少ない」と切り出すと「脚本があって、具現化してくれるスタッフがいて、役を生きることができます。今回ほどどんな人生になるのだろうと次が楽しみになる脚本は初めて。役者冥利に尽きます」と三谷の脚本を絶賛。「一人でひたすら折れることなく、書き続けてくれた三谷さんのお仕事は本当に素敵だなと思いました。こんな素晴らしい作品を作ってくださってありがとうございます。そして受賞おめでとうございます」と祝福を述べた。
この日は、小栗のほか、新垣結衣、菅田将暉、小池栄子、坂口健太郎、梶原善、瀬戸康史、菊地凛子、山本耕史、中川大志、佐藤B作、草笛光子、生田斗真、佐藤浩市、大泉洋、浅野和之、堀内敬子、相島一之、宮澤エマ、堀田真由、南沙良、野添義弘、新納慎也、栗原英雄、柿澤勇人、福地桃子、山本千尋、きづき、西本たける、作曲家のエバン・コールがお祝いに駆けつけた。
スピーチのトリを飾った源頼朝役の大泉は「僕が20歳の大学生のとき、三谷さんの舞台『ショウ・マスト・ゴー・オン』の再演に出会ってから憧れの人になりました」と語ると、そんな三谷と作品を共にする現状に「夢のような出来事」としみじみ。
しかし、劇中では自身が演じた頼朝が非道の限りを尽くし「日本中に嫌われた」といつものボヤキ節を炸裂すると、三谷は「これはお祝いの会じゃないの?」と突っ込み、場内は大爆笑。それでも大泉は「いままでたくさんの作品でファンを楽しませてくださってありがとうございました」と感謝を述べていた。
向田邦子賞は、脚本家・向田邦子のテレビドラマにおける功績を称え、現在のテレビ界を支える優秀な脚本作家に贈られる賞として、1982年に制定。東京ニュース通信社が主催し、選考委員は池端俊策、大石静、岡田惠和、井上由美子、坂元裕二ら歴代受賞者による向田邦子賞委員会が担当した。(磯部正和)