役所広司にカンヌ男優賞!日本人19年ぶり2人目の快挙
第76回カンヌ国際映画祭
第76回カンヌ国際映画祭授賞式が現地時間27日にフランスで行われ、コンペティション部門出品作『パーフェクト・デイズ(原題) / Perfect Days』で主演を務めた役所広司が男優賞に輝いた。日本人のカンヌ男優賞受賞は、2004年の是枝裕和監督作『誰も知らない』の柳楽優弥以来、19年ぶり2人目の快挙だ。
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『パーフェクト・デイズ(原題)』は、『パリ、テキサス』でカンヌ最高賞パルムドールを手にしているドイツの巨匠、ヴィム・ヴェンダース監督が東京で撮り上げたドラマ。渋谷の公共トイレ清掃員・平山の、小さな喜びと美しさに満ちた日々を丹念に追っていく。無口な平山の胸の内を表情と佇まいのみでありありと表現した役所の演技には、批評家からも賞賛の声が上がっていた。
ステージに上がった役所は「僕は賞が大好きですが、こうやって華々しいカンヌ映画祭でスピーチするのはあまり好きじゃない」と照れながらも、「でも本当にカンヌ映画祭、そして審査員の皆さんありがとうございました。観てくださったお客さんも、ここにいらっしゃると思いますが、ありがとうございました」と語ると拍手喝さい。ヴェンダース監督をはじめとしたチームの面々、事務所、妻への感謝を述べ、トロフィーを掲げて「これもらって帰ります! ありがとうございます!」と締めくくった。
『Shall we ダンス?』『バベル』そしてパルムドール受賞作『うなぎ』などで役所を見て「いつか一緒にやれたら」と思っていたというヴェンダース監督。取材では「彼の貢献がなければ、この映画は存在しませんでした」「広司と仕事をするのは夢のようでした」と役所を絶賛していた監督が、誰よりもこの結果を喜んでいるのは間違いない。満面の笑みで壇上の役所を見つめていた。(編集部・市川遥)
映画『パーフェクト・デイズ(原題)』の日本公開は未定