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役所広司「やっと柳楽君に追いついた」日本人2人目のカンヌ男優賞受賞に喜び

第76回カンヌ国際映画祭

カンヌ男優賞のトロフィーを手にした役所広司
カンヌ男優賞のトロフィーを手にした役所広司 - Mustafa Yalcin / Anadolu Agency via Getty Images

 第76回カンヌ国際映画祭授賞式が現地時間27日に行われ、コンペティション部門出品作『パーフェクト・デイズ(原題) / Perfect Days』で主演を務めた役所広司が男優賞に輝いた。日本人のカンヌ男優賞受賞は、『誰も知らない』の柳楽優弥以来19年ぶり2人目の快挙。授賞式後に取材に応じた役所は、「やっと柳楽君に追いついたかな」とちゃめっ気たっぷりに受賞の喜びを語った。

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 是枝裕和監督作『誰も知らない』に主演した柳楽は、当時史上最年少となる14歳でカンヌ男優賞に輝いた。カンヌ男優賞受賞が今後の俳優人生にどう影響を与えるかと聞かれた役所は、「柳楽君も本当に素晴らしい俳優になったし」と切り出すと、「受賞した時に皆さん言うことですが、この賞に恥じないように頑張んなきゃな、とはあらためて思います」と襟を正す。海外からのオファーも増えるのではとの問いには、「僕が役に立つようないい作品があれば参加したいと思っていますけど、基本的には自分たちの国の映画で、世界中の人たちに楽しんでもらうのが一番」とのスタンスを明かした。

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 カンヌ男優賞受賞については、実は「ひょっとしたらあり得るかな」と思っていたとのこと。「(メガホンを取ったヴィム・ヴェンダース)監督がしょっちゅう『(獲れるから)大丈夫!』みたいなことを言っていて(笑)。あと今回たくさん取材を受けて、フランスのメディアも日本の皆さんもそうですけど『とてもよかった』と褒められて乗せられていたので、“そんなこと思っちゃいけない”という自分と“あるかもしれないな”という自分がいました」と笑って打ち明けた。

 『パーフェクト・デイズ(原題)』は、『パリ、テキサス』でカンヌ最高賞パルムドールを手にしているドイツの巨匠ヴィム・ヴェンダース監督が東京で撮り上げたドラマだ。渋谷の公共トイレ清掃員・平山の、小さな喜びと美しさに満ちた日々を丹念に追っていく。無口な平山の胸の内を表情と佇まいのみでありありと表現した役所の名演は話題を呼んでおり、役所の受賞は海外のジャーナリストたちも大歓迎。受賞者会見では拍手喝さいで迎えられ、「ブラボー!」という声も多く飛んでいた。(編集部・市川遥)

映画『パーフェクト・デイズ(原題)』の日本公開は未定

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