新スーパーガール役は何者?『ザ・フラッシュ』新鋭サッシャ・カジェとは
DCヒーロー・フラッシュが活躍する単独映画『ザ・フラッシュ』(6月16日全国公開)には、マイケル・キートンやベン・アフレックが演じるバットマンなど多数のヒーローが登場するが、中でも注目は、新鋭サッシャ・カジェふんするスーパーマンの従姉妹スーパーガール/カーラ・ゾー=エルだ。本作よりスーパーガールを演じる、サッシャのこれまで歩んできたキャリアに迫る。
サッシャ・カジェは1995年8月7日、アメリカ合衆国マサチューセッツ州ボストン生まれ。コロンビア系の家庭で育ったサッシャは、アメリカン・ミュージカル&ドラマ・アカデミーを卒業後、本格的に女優業をスタート。キャリア初期にはいくつかの短編作品やテレビドラマに出演しており、中でも2018年に端役で出演した3Dオーディオスリラー『ファイナル・ストップ(原題) / Final Stop』は、その斬新な音声演出や衝撃的なストーリー展開で話題を呼んだ。
さらに同年、アメリカの大ヒットソープオペラ「ザ・ヤング・アンド・ザ・レストレス(原題) / The Young and the Restless」にレギュラーキャストとして抜てきされた。約50年もの間、人々に愛され続けている長寿番組において、シェフのローラ・ロザレスを好演した。2020年にはデイタイム・エミー賞ドラマシリーズ部門の最優秀若手俳優賞にノミネートされるなど、その演技は高く評価された。そして2021年、DC映画『ザ・フラッシュ』に登場するスーパーガール役に起用されたことが発表され、世界中のDCファンたちの期待を一身に集めることとなった。
これまでスーパーガールは、三度にわたって実写作品に登場した。最初は1984年の映画『スーパーガール』で、『摩天楼(ニューヨーク)はバラ色に』(1987)などで知られるヘレン・スレイターが同役を務めた。二度目は、ドラマ「ヤング・スーパーマン」シーズン7から最終シーズン(2007~2011)までローラ・ヴァンダーヴォートが演じた。そして、2015年から米CWで単独ドラマ「SUPERGIRL/スーパーガール」がスタート。カーラ・ダンバース/スーパーガールを演じたメリッサ・ブノワは、強さと可愛らしさを兼ね備えた抜群の演技を披露し、ハマり役として世界中のファンから支持を集めたことも記憶に新しい。
そんな彼女たちに続く形で、サッシャはスーパーガールを演じることになる。本作が映画デビュー作となる彼女にとって、いきなりの大役となるが、その話題性に押し負けることなく、活き活きとした演技を披露してくれるに違いない。
『ザ・フラッシュ』でのスーパーガールは、フラッシュが時空を超えたことで歪みが生じた世界で登場する。スーパーマンと同じくクリプトン星の出身であり、彼の従姉妹として存在するキャラクターで、フラッシュが過去を改変してしまったことで蘇った強敵・ゾッド将軍に立ち向かうため、彼と協力関係を結ぶことになる。希望の意味を持つ“S”のシンボルを胸に、強大な敵に立ち向かっていくのだ。フラッシュやバットマンといった経験豊富なヒーローたちと並び立つ姿からは大いに気迫を感じさせ、スーパーマンよりもさらに力強い活躍を予感させる。
映画撮影後には、DCユニバースで長らくスーパーマンを演じてきたヘンリー・カヴィルとの対面を果たし、祝福のメッセージを受け取ったというサッシャ。そういった意味でも、すでに“スーパーマン”からのお墨付きをもらっているというわけだ。初の黒髪スーパーガールとして、クールでシリアスな影を纏ったヒーロー像を体現し、スクリーン狭しと駆け回るであろうサッシャ・カジェは、大注目のネクストスター女優なのである。(文・zash)