松村北斗、岩井俊二作品で映画の面白さに気づく 念願の初タッグ「とんでもない思い出」
SixTONESの松村北斗が11日、丸の内TOEIで行われた映画『キリエのうた』(10月13日全国公開)の完成報告イベントに出席。憧れの岩井俊二監督作品への出演に「僕の人生にとって、とんでもない思い出の一つ」とかけがえのない時間だったことを明かした。イベントには岩井監督や主演のアイナ・ジ・エンドをはじめ、黒木華、広瀬すず、同日発表された追加キャストの江口洋介、吉瀬美智子、奥菜恵、浅田美代子、北村有起哉、大塚愛、粗品(霜降り明星)も参加した。
【画像】アイナ・ジ・エンド、松村北斗、広瀬すずら豪華キャスト集結!完成報告イベント
『キリエのうた』は、『スワロウテイル』『リリイ・シュシュのすべて』などの岩井監督と小林武史(音楽)がタッグを組んだ音楽映画。歌うことでしか“声”が出せない路上ミュージシャン・キリエ(アイナ)がつなぐ、13年にも及ぶ壮大な愛の物語が描かれる。
姿を消したフィアンセを探し続ける潮見夏彦を演じた松村。「初めて映画が面白いものなのかもしれないと自分のなかで気づいたのが、岩井監督の『リップヴァンウィンクルの花嫁』だったんです。そこから岩井監督の映画ばかり観ていた時代がありました」と語ると、「それが、日々自分を取り込みながら、毎日目の前で映画が作られていくというのは、本当に刺激的でした」と撮影を振り返る。
さらに松村は「この仕事を続けるうえでとか関係なく、人生にとってとんでもない思い出の一つです」と本作参加への思いを述べると、岩井監督は「とてつもなく嬉しい。嬉しすぎますね」と笑顔を見せていた。
『ラストレター』に続く岩井監督作への出演となった広瀬。劇中では、アイナ演じるキリエのマネージャーを買って出る謎めいた女性・イツコを演じているが「北海道のロケのときに、岩井監督が自ら携帯を照明にしてカメラを回している姿をみて『あーこれが岩井組だな』と。その瞬間のライブ感を大切にしていて素敵だなと思いました」と岩井組の魅力を語る。映画『スワロウテイル』で作品を共にした江口も、「岩井監督はあまり細かい演出をしない。その場の雰囲気を大切にしている監督」と称する。
キャストから絶大な信頼を得ている岩井監督は「監督というのは、一人一人そこまでじっくりと役について考えている時間がないんです。僕は俳優として作品に出演したことがあるのですが、そのときは自分の役柄についてずっと考えていた。その時間を利用させていただこうと。役者さんの方に正解があると信じているんです」と俳優の役に対するアイデアを大切にしていることを明かしていた。(磯部正和)