アイナ・ジ・エンド、BiSH解散後初の公の場 初主演映画で岩井俊二監督と出会い「夢みたい」
元BiSHのアイナ・ジ・エンドが11日、丸の内TOEIで行われた主演映画『キリエのうた』(10月13日全国公開)の完成報告イベントに出席。先月29日のグループ解散後、初の公の場となったアイナは、自ら手掛けた主題歌「キリエ・憐れみの讃歌」を熱唱し、初主演作への熱い思いを語った。イベントには、松村北斗(SixTONES)、黒木華、広瀬すず、岩井俊二監督、この日発表された追加キャストの江口洋介、吉瀬美智子、奥菜恵、浅田美代子、北村有起哉、大塚愛、粗品(霜降り明星)も登壇した。
【画像】アイナ・ジ・エンド、松村北斗、広瀬すずら豪華キャスト集結!完成報告イベント
本作は、映画『スワロウテイル』『リリイ・シュシュのすべて』などの岩井俊二監督&音楽・小林武史で贈る、壮絶な運命と無二の歌声を宿したキリエ(アイナ)の音楽がつなぐ、13年に及ぶ壮大な愛の物語。降りかかる苦難に翻弄される男女4人の人生が、切なくもドラマチックに交錯していく。
歌うことでしか“声”が出せない路上ミュージシャン・キリエを演じたアイナ。本作が映画初主演となるが「初めての経験で、右も左も分からないなか、岩井俊二監督を筆頭に、皆さんに助けてもらってやり切ることができました。この日を迎えることができて嬉しいです」と笑顔を見せる。
本作で劇中曲6曲を制作したアイナ。「悲しいことも、嬉しいことも生きているから味わえるんだろうなって。命を燃やしていけるような歌を、精一杯真心を込めて作ったので、届いてくれたら嬉しいです」と熱い思いを語った。
BiSH解散後初の公の場となったアイナは、「そうそうたるメンバーの皆さん。さっき階段の隅っこで呼吸を整えないと出ていけないぐらい緊張しています」と正直な胸の内を告白。「新生クソアイドルとして、BiSHというものを始めて、音楽が大好きでロックンロール一辺倒みたいな人だったのですが、そんなわたしを岩井監督が見つけてくださって、拾ってくださって……夢みたいだなと。でもこれを夢では終わらせてはいけないんだなと思いました」と強い思いで作品に臨んだという。
そんなアイナを支えてくれたのが、過去を捨て、名前を捨て、キリエのマネージャーを買って出る謎めいた女性・イツコを演じる広瀬や、姿を消したフィアンセを探し続ける夏彦役の松村だという。「広瀬すずちゃんと松村北斗さんがいつも近くにいてお芝居をリードしてくださったので、何とかやり遂げることができました」と二人に感謝を述べた。
メガホンをとった岩井監督は、登壇者を見渡し「昨年の6月ぐらいから丸1年かけて編集をしているのですが、毎日観ていても飽きることがないぐらいの表現力を持っている方々。本当に素晴らしい俳優さんたちに集まっていただきました」と感慨深げな表情を見せた。
主題歌「キリエ・憐れみの讃歌」を披露し、個性的な歌声で会場を魅了したアイナ。広瀬は「アイナちゃんは歌声、お芝居を含めて周りの環境や景色をすべて吸収して表現される方なので、現場の時とは違う声と魂を観ることができて嬉しかったです」と賞賛していた。(磯部正和)