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「離婚しようよ」山本耕史、加山雄三「君といつまでも」弾き語りの裏側

Netflixシリーズ「離婚しようよ」(独占配信中)より、山本耕史演じる議員候補・想田豪
Netflixシリーズ「離婚しようよ」(独占配信中)より、山本耕史演じる議員候補・想田豪

 松坂桃李仲里依紗が夫婦役で共演するNetflixシリーズ「離婚しようよ」(全世界独占配信中)で、松坂演じるお坊ちゃん三世議員・東海林大志のライバルとなる議員候補・想田豪役として強烈な存在感を放つ山本耕史。想田の野心家で人たらしの人となりを象徴する披露宴のスピーチでは山本が弾き語りを披露しているが、本シーンの裏側をプロデューサーの磯山晶が明かした。

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 本作は、結婚5年目を迎えたお坊ちゃん三世議員・東海林大志(松坂)と、その妻で国民的人気女優・黒澤ゆい(仲)が、離婚という目標に向かって共闘するコメディー。磯山Pと「池袋ウエストゲートパーク」(2000)や「俺の家の話」(2021)など多くの作品で組んできた宮藤官九郎、そして「セカンドバージン」(2010)や「大恋愛~僕を忘れる君と」(2018)など数々のヒット恋愛ドラマを手掛けた大石静が共同で脚本を執筆した。

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 山本演じる想田は、女性にだらしなく理念もないまま何となく父の後を継いだ大志に対し、妻一筋で腕一本でのし上がってきた叩き上げ。彼は、大志の議席を奪おうと愛媛5区からの出馬を表明。初めは劣勢だった想田だが、ゆいの主演ドラマ「巫女ちゃん」の撮影が行われている神社の付近で偶然、結婚式を迎える夫婦と遭遇したことから好機をつかむ。「披露宴に顔を出してほしい」という夫婦だが、新婦の父はバリバリの東海林派。披露宴では想田が姿を現すなり東海林支持者たちからヤジが飛ぶが、想田は爽やかな笑みとウイットに富んだスピーチで、みるみるうちに人々の心をつかんでいく。そこで決定打になったのが、加山雄三の名曲「君といつまでも」の弾き語りだ。

 多くのミュージカルに出演し、歌声に定評のある山本だが、なぜあえて弾き語りにしたのか?

 「想田にとって超アウェイな選挙地で、場をひっくり返してしまうスピーチに説得力をもたらすには、歌とギターという山本さんのスキルを貸していただいた方がいいと思ったんです。脚本の宮藤さんがネットで山本耕史さんが布袋寅泰さんのモノマネをする動画を見つけて送ってくれて、それがものすごく似ていてびっくりしました。同時に、なんてギターと歌がお上手なんだろうと。宮藤さんといつか作品に取り入れてみたいと話していたのですが、本当に素晴らしかったですね」

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 曲目を「君といつまでも」にした理由については「すごく悩んだんですけど、地元のおじいちゃん、おばあちゃんも盛り上がれる曲で、若い人も聞いたことがある、なおかつ結婚式で歌いそうな曲。いろいろな条件をクリアする曲は何だろうと考えていると、もうこれしかないという感じでした」と磯山P。

 ちなみに、想田の設定は当初女性の予定だったとも。なぜ性別を変えることになったのか。「初めは女性のベテラン代議士のイメージだったんですけど、大志の周りが女性だらけになってしまうなぁと思って。あとは、男性にすることで政治家として、人として、大志が持っていない全てを持っている「強敵感」をより強調できるのではとも考えました。想田が属するのは『改革の会』という新しく発足したリベラルな党という設定なので、“歌も話もうまい人”といった型破りな設定を加えたいとも思いました」

 加山の声色を真似た山本の「君といつまでも」は披露宴の人々と同様、多くを魅了することだろう。(編集部・石井百合子)

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