横浜流星、ボクサー役は手加減なし!「抜いてやるのは失礼」
横浜流星が19日、都内で行われた映画『春に散る』(8月25日公開)完成披露試写会舞台あいさつに出席。横浜は先日、ボクシングのプロテストに合格したことが発表されていたが、威力あるパンチを本気でトレーナー役の佐藤浩市に打ち込んでいたことを明かしていた。イベントにはダブル主演を務める横浜、佐藤のほか、橋本環奈、山口智子、瀬々敬久監督も登壇。出席予定だった窪田正孝は体調不良のため欠席となった。
本作は、沢木耕太郎の小説を映画『ラーゲリより愛を込めて』などの瀬々監督が映画化。理不尽な判定での敗北により挫折したボクサー・黒木翔吾(横浜)が、世界の頂点を目指しながらも挫折した元ボクサー・広岡仁一(佐藤)の助けを得て、世界チャンピオンを目指す姿が描かれる。
撮影の前からボクシングジムに通い、元世界チャンピオン・内山高志さんの指導を受けていたという横浜は「世界チャンピオンにご指導いただく、とても贅沢な時間でした」とトレーニングを述懐。また、本作のボクシング指導/監修を務めた松浦慎一郎に「今までにないボクシングシーンにしてください」とお願いしていたという。
横浜演じる翔吾のトレーナー・広岡役の佐藤は「僕も流星くんがトレーニングしているところにお邪魔してミット打ちなどをやっていたのですが、皆さんが思っている以上にミットって硬くてきついんです。特にこの男のパンチは重くて」と苦笑い。
横浜も「痛いのを知っているので躊躇しました」と胸の内を明かすが「クランクイン前に手合わせしたとき、浩市さんが『本気で来い』と言ってくださったので、抜いてやるのは失礼だと思って本気でいかせていただきました」と告白。一方で、「本気で手合わせできたおかげで関係性がつかめた」と言葉ではなく、拳を合わせることで心を通わせることができたという。
横浜自身、空手の世界チャンピオンになるなど格闘技への思いは強い。作品に入る際「格闘家への敬意を忘れてはいけない」との思いを強く持っていたというと、翔吾と天才ボクサー・中西利男(窪田正孝)の試合について「とにかく長丁場の撮影で、集中力を保つことが難しい。そんななか、エキストラの皆さんが毎回盛り上げてくださったのと、窪田くんに負けたくないという気持ちが表に出ました」と壮絶なシーンを振り返った。
横浜は「仁一さんと翔吾が“いま”を生きている姿を見て、僕はすごく心が熱くなって背中を押された」と作品を観たときの感想を述べ、「僕らの熱量はスクリーンに映っていると思うので、何かを感じていただければ」と呼び掛けていた。(磯部正和)