宮崎駿、『君たちはどう生きるか』興収かつてないくらい気にしていた…ジブリ鈴木Pが告白
スタジオジブリ代表取締役社長の鈴木敏夫が21日、都内で行われた「スタジオジブリの今後に関する記者会見」に出席。宮崎駿監督の最新作『君たちはどう生きるか』(全国公開中)の興行成績について、宮崎監督が「かつてないくらい気にしていた」ことを明らかにした。
宮崎監督が『風立ちぬ』(2013)以来約10年ぶりに制作した新作長編『君たちはどう生きるか』は、映画内容や声優キャスト、映像などを公開まで一切明かさない“宣伝なし”手法で話題に。公開10週目を迎えた本作は、累計興行収入81億6,000万円、動員546万人を突破している。(数字は興行通信社調べ)
異例の戦略を取った本作について、プロデューサーを務めた鈴木は「おかげさまで、ちゃんと採算とれました」と笑顔で報告。製作費の回収は「難しいと思っていた」と明かしながらも、「(制作に)7年かけて頑張ったなかで、ちゃんと回収できるということを証明できた」と力を込める。
映画の興収は宮崎監督も心配していたそうで、「かつてないくらい気にしていた」と鈴木P。先日行われたトロント国際映画祭では、スタジオジブリ広報・学芸担当スーパーバイザーの西岡純一が、宮崎監督の近況ついて「今も次のアニメーションの構想をもう考えているんですよ」とコメントしていたが、鈴木Pも「支持してくれる人がいるなら『企画まで考えていい』という心境のようです」と告白。次回作の構想は「あります」としながら、「今は内緒です」と回答していた。(取材・文:編集部・倉本拓弥)