齋藤飛鳥、グループ卒業後初の連ドラ出演 「silent」脚本家の10月期木曜劇場で多部未華子と姉妹役
元乃木坂46の齋藤飛鳥が、大ヒットドラマ「silent」(2022)の生方美久が脚本を手掛ける10月期木曜劇場「いちばんすきな花」(10月12日スタート、毎週木曜22時~22時54分)に出演することが25日、明らかになった。齋藤にとってグループ卒業後、初の連ドラ出演となる。同作は多部未華子、松下洸平、今田美桜、神尾楓珠の4人が主演を務め、“男女の間に友情は成立するのか?”をテーマにしたストーリーで、齋藤は多部演じる潮ゆくえの8歳下の妹を演じる。
【画像】村瀬Pが齋藤飛鳥に魅了された『あの頃、君を追いかけた』
潮ゆくえ(多部未華子)、春木椿(松下洸平)、深雪夜々(今田美桜)、佐藤紅葉(神尾楓珠)の男女4人を主人公にした本作。彼らが「唯一心を許せた異性の友達が、結婚を機に友達では無くなってしまった」「結婚を考えていた彼女を、彼女の男友達に奪われた」「友達になりたいだけなのに、異性というだけで勝手に恋愛と捉えられてしまう」「友達の友達もみんな友達と思っていたが、気付けば本音を話せる相手はいなかった」と、それぞれの日常のなかで友情や恋愛にまつわる人間関係に直面。境遇や考え方も全く違う4人が、ふとした出来事を機に巡り会い、友情と恋愛というテーマに自然と向き合っていくことになる。
齋藤が演じるのは、ゆくえの妹・このみ。現在は地元・新潟から上京し、姉妹2人で一緒に暮らしている。子どもの頃からどこか落ち着きがあって常に冷静なこのみは、周囲の人の言葉に流されがちな姉を見て「自分はこうはならない」と思うようになり、いつも楽な方や波風の立たない方を選択しながら平穏に過ごしてきた。もともと大人びていたことも相まって「愛想がない」「感情がない」と勘違いされることが多く、人間関係に苦手意識を持っている。一方で、他人の恋愛に興味がないわけではなく、冷静な目で観察するような一面も。
齋藤は演じるこのみ役について「実はいちばん、謎が深い人のような気がします。無責任なようで、でもどこか、ことばには責任がにじんでいたり、興味がないようで、あたたかい目を持っていたり、わたし自身もまだ、“ゆくえの妹”という存在でしかつかめていないですが、みなさんにいろいろ教えていただきながら、すこしずつこの役になじんでいけたらと思っています」とコメント。
プロデュースの村瀬健は齋藤のことを、かなり早い段階から気になっていたと言い、映画『あの頃、君を追いかけた』の演技を観て「共感できるのに、異質感もある。なんとも不思議な魅力を持った特別な女優さんだな、と強く感じました。それ以来、“いつか僕の作品でちょっと変わった不思議な雰囲気をもった女の子の役を作ることになったらぜひお願いしよう”、と思い、ひそかにチャンスを狙っていました」と本作へのオファーのいきさつを語っている。
齋藤は2011年に「乃木坂46」のオーディションに合格し、第1期生最年少メンバーとしてグループに加入。グループの活動のほか、「CUTiE」「sweet」など女性ファッション誌のモデルとしても活躍。「少女のみる夢」(2016・テレビ朝日系)で連続ドラマ初主演。2017年には乃木坂46出演の舞台「あさひなぐ」で主演を務めたほか、翌年には映画『あの頃、君を追いかけた』(2018)でヒロインを演じ、ドラマ『ザンビ』(2019・日本テレビ系)や、人気漫画を実写化したドラマ・映画『映像研には手を出すな!』(2020)などで主演を務めた。2022年、乃木坂46の31stシングルの活動をもって同グループを卒業。今年の5月17日・18日に東京ドームで卒業コンサートが開催された。「ヤングマガジン」で連載中の人気漫画「マイホームヒーロー」を実写化する連続ドラマが10月24日より放送スタート、来春に映画版が公開される。
齋藤、プロデュース・村瀬のコメント全文は下記の通り。(編集部・石井百合子)
【お詫びと訂正】初出時にタイトルに誤りがありました。訂正してお詫び致します。
齋藤飛鳥
Q:今作の主演のオファーを受けての印象を教えて下さい。
「脚本家の生方さんをはじめ、すてきなチームのみなさんがつくる繊細な作品は、受け手である視聴者のみなさんも細部まで目を凝らしてくださっているのだろう、という印象があります。私にもその機微を感じられるだろうかと不安な気持ちはありますが、あの世界観に浸れることをうれしく、とても楽しみに思います」
Q:台本を読んでの感想をお聞かせ下さい。
「今回共演させていただく方ははじめましての方ばかりですが、脚本を読むとなぜか、みなさんの声や表情がすぐに浮かびました。これが…そういうことか!と、既に引き込まれているようです」
Q:潮このみ役の印象と、演じる上での意気込みを教えて下さい。
「実はいちばん、謎が深い人のような気がします。無責任なようで、でもどこか、ことばには責任がにじんでいたり、興味がないようで、あたたかい目を持っていたり、わたし自身もまだ、“ゆくえの妹”という存在でしかつかめていないですが、みなさんにいろいろ教えていただきながら、すこしずつこの役になじんでいけたらと思っています」
Q:視聴者の皆さんへのメッセージをお願いします。
「確実に、見る方のなにかに触れる作品になるのだろうなあと思います。参加できるだけでも、幸せなことです、がんばります」
プロデュース 村瀬健(フジテレビ ドラマ・映画制作部)
「齋藤飛鳥さんのことは、かなり早い段階から気になっていました。なんというか、乃木坂46の中でいつも異質感をまとっていて、その不思議な空気感がずっと気になっていたんです。根拠はまったくなかったんですけど、女優さんに向いてるんじゃないかなって勝手に思って見ていました。そんなときに、映画『あの頃、君を追いかけた』を見たんです。そこで見た齋藤さんは最高でした。“やっぱりすごい女優さんだったんだ!”と思いました。山田裕貴さん演じる浩介にひたすら愛される役だったんですけど、愛されるだけの説得力が物すごくあったんです。齋藤さんの演じた真愛が、かわいいとか優しいとか、そういうことだけじゃなく、なんかもう言葉にできない不思議な魅力にあふれていて、“この子ならここまで本気で好きになるのもわかる!”と心底思えて、深く感情移入することができました。しかも、その上で、この映画の中でもやっぱりなんともいえない異質感をまとっていたんですよね。共感できるのに、異質感もある。なんとも不思議な魅力を持った特別な女優さんだな、と強く感じました。それ以来、“いつか僕の作品でちょっと変わった不思議な雰囲気をもった女の子の役を作ることになったらぜひお願いしよう”、と思い、ひそかにチャンスを狙っていました。そして今回、まさにその時が来たのです。このドラマで齋藤さんに演じていただくこのみは、まさにちょっと変わった不思議な女の子です。多部未華子さん演じる姉・ゆくえと二人で暮らしているのですが、不思議な距離感を保ちつつ、ゆくえのことをちょっとだけ冷めた目も含めて冷静に見ています。何を考えているのかまったくわからない、と思うような突拍子もない行動をとったかと思えば、とんでもなく芯を食った人生の真理みたいなことをさらっと言ってゆくえをドキッとさせることもある。なんともいえない不思議な魅力にあふれたキャラクターです。僕が乃木坂の齋藤さんに感じた感覚と同じように、このみもこのドラマの中で1人だけ不思議な異質感をまとっています。異質なのに魅力的。ひそかに狙っていた、“齋藤飛鳥さんにしかできない、ちょっと見たことのない不思議で異質で魅力的な女の子”が誕生するはずです。多部さんはもちろん、松下洸平さん、今田美桜さん、神尾楓珠さんとの間に生まれる化学反応も含めて、楽しみにしていて下さい」