関口メンディー「パリピ孔明」で初の悪役! 超短パン姿で新境地「拒否反応から快感に」
向井理が主演し、上白石萌歌と共演する話題のドラマ「パリピ孔明」(フジテレビ系・毎週水曜よる10:00~)で、スーパーアーティスト・前園ケイジをカリスマ性みなぎる存在感で演じている関口メンディー。ドラマ終盤にさしかかり、いよいよ物語をかき回すキーパーソンとして大暴れする。「初の悪役、気合いを入れて臨んだ」という関口が、役作りの舞台裏、ド派手な衣装に対する葛藤と快感、そして俳優として、ダンサーとして尊敬する森山未來との夢のコラボについて熱く語った。
【画像】 ラスボス・前園ケイジがついに…!「パリピ孔明」第9話場面写真
前園ケイジ役は可能性を広げる大きな挑戦
アニメ版(TOKYO MX ほかにて2022年4月~6月まで放送)で「パリピ孔明」の大ファンになったという関口。「プロの歌手を目指す主人公が、あがきながらも仲間を見つけて目標にどんどん近づいていくサクセス・ストーリーが大好きで、しかも本作は題材が音楽業界だったことから自分と重なる部分も多かったので、いつの間にか虜になっていました」と振り返る。オファーがあったときは、もちろん歓喜したそうだが、ただ、どんな役かは知らされていなかった。
「頭(ヘアースタイル)が四角いから、これを生かして孔明かな? それともカリスマラッパーの赤兎馬カンフー(本作ではELLYが担当)かな? と、あれこれ想像をめぐらせていたら、なんと舞い込んできたのは前園ケイジ役。アニメに登場しないキャラなので漫画を読ませていただいたら、ものすごい個性の強い悪役で、しかも歌って踊れるスーパーアーティストじゃないですか。ダンスはもとより歌を歌うことも要求され、これは自分にとって大きな挑戦になる」とやる気がみなぎったという。
ボイストレーニングにも足しげく通って苦手意識のあった歌唱を磨き、自分なりにイメージを膨らませながら撮影に臨んだ関口。自分のエゴは極力出さず、監督と密に意見交換しながら徐々に前園ケイジというキャラクターを築き上げていったそうだが、「悪役だけれど根っからのワルではない」という関口は、「純粋にエンタテインメントが好きなこと」を自身との共通点とし、それゆえに心がねじ曲がってしまうこともあると理解した。「誰にも負けたくないとか、1番になりたいとか、自分の中にもそういう野心というか、 “黒い部分”があるんですよね。それを思いっきり引き出すことで前園ケイジに近づけるんじゃないかと」アプローチの道筋が明確に見えてから、関口に迷いはなくなった。
超短パンに対する拒否反応がやがて快感に
ただ、驚いたのは前園ケイジの衣装だ。原作とは全く違う出で立ちに、漫画、アニメファンはもとより視聴者の多くが度肝を抜かれた。「Babymixさんというアーティスティックな衣装を手掛けるスタイリストさんがいて、僕は用意されていた衣装を着ただけなんですが、漫画のイメージを描きながら現場に入ったので、正直、僕も驚きました。『おぉ……こ、これを着るのかぁ……』と一瞬ためらったんですが、着てみると、これがすごく板に付いちゃって」とまんざらでもない様子。
「最初は短パンから足が出すぎていて恥ずかしさがあったんですが、はいているうちに、だんだん快感になってきて。それ以来、『早くあの短パンをはきたい!』みたいな短パンロスの心境になってきて、外のロケのときも、現場まで衣装が見えない格好でいけばいいのに、逆に見せたくなってきたんです(笑)。吉祥寺の商店街をあの衣装で闊歩したときは、本当に気持ちよかった」とうれしそうに述懐する。
憧れの森山未來に感じた“圧”の強さ
関口が刺激を受けたのは、物語や役柄、衣装だけではない。本ドラマには、第一線で活躍する俳優・アーティストが大勢出演しているが、なかでもダンサーとしても優れた才能を発揮している憧れの存在・森山には多大な影響を受けたという。「僕が一番好きな映画『モテキ』の主演を務められていて、それ以来、森山さんの大ファンだったので、今回ご一緒することができて本当にうれしかった」と言葉が弾む。
「初めてお会いしたのがクランクインの日で、実際に森山さんと対峙するシーンは、その日だけだったんですが、前園ケイジの人格をつくる上でキーとなる撮影だったので、相当意気込んで現場に入ったんです。たぶん、ガチガチだったんでしょうね。森山さんが僕の緊張感を察してくれて、優しく和らげてくれたんです。芝居が洗練されているだけでなく、周りへの気遣いもある方なんだなと、ますますファンになりました」
ただし、本番は真剣勝負。対峙した森山は、迫真の演技で関口を圧倒。思わず、「本物の俳優だ!」と心の中で叫んだそうだが、「前園ケイジとしては、ここで負けるわけにはいかないと思い、気合いを入れ直して本番に臨みました。結果、自分なりにとてもいい芝居ができたと思いますが、森山さんの“圧”に引き出してもらったと言っても過言ではありません」と感謝を述べた。
ドラマ終盤は前園ケイジが大暴れ!
物語も佳境を迎える第8話、ケイジがドラマの中核に姿を現すが、いったいどんな展開が待ち受けているのか。「今、視聴者の皆さんが抱いている前園ケイジのイメージがガラッと変わっていくというか、ここからの暴れっぷりをぜひ観ていただきたいですね。結構、『人として、どうなんだ?』みたいな行動をとりはじめるんですが、その一方で、憎みきれないフェミニン味も出してくるので、いろんな人格を楽しんでほしいです」
波乱の予感しかしない終盤戦。『モテキ』で森山が演じた主人公のように、ドラマ版「パリピ孔明」の前園ケイジは、もはや関口にしかできないハマリ役。我らが短パン王子の傍若無人ぶりに大いに期待したい。(取材・文:坂田正樹)