ADVERTISEMENT

『ゴジラ-1.0』神木隆之介&浜辺美波、引っ張る存在から戦友へ 1年通じて関係に変化

まさに2023年の顔として活躍した神木隆之介と浜辺美波
まさに2023年の顔として活躍した神木隆之介と浜辺美波 - 写真:高野広美

 9月に行われた映画『ゴジラ-1.0』の完成報告会見で神木隆之介が主演、浜辺美波がヒロインと発表された際、当時放送中だった連続テレビ小説「らんまん」のコンビということもあり大きな反響が巻き起こった。当時、神木は「『ゴジラ』の撮影が先」と明かしていたが、2023年を通して、神木と浜辺はエンターテインメント界に多くの話題を提供したのは確かだ。そんな二人が『ゴジラ-1.0』に参加した思いと共に、変化したお互いの関係性について語った。(取材・文:磯部正和)

【画像】絶望しかない…戦後日本を破壊するゴジラ『ゴジラ-1.0』場面写真

浜辺美波「ゴジラに出演できる女優に」

 1954年に公開された第1作目から来年で70周年となる『ゴジラ』記念作品であり、日本で製作された実写版『ゴジラ』の30作品目となる節目の映画。神木は「どのぐらい自分が背負えるのか」と大きなプレッシャーに向き合う覚悟が必要だと感じていたことを明かすと、「いろいろと責任があるなか、公開時に30歳という年齢になる僕が、どの程度その責任を全うできるのか試してみたかった」とオファーを受けた理由を明かす。

ADVERTISEMENT

 一方の浜辺は、本作のオファーを受けたときは「幸福」な瞬間だったという。2011年、第7回「東宝シンデレラ」オーディションニュージェネレーション賞を当時小学生で受賞し、ゴジラを生み出した東宝の芸能事務所に入ると、必然的にその存在が近くなっていった。

 「本社にもゴジラはいますし、東宝スタジオに見学に行っても、入口にゴジラはいます。自然とゴジラを目にする環境にいましたし、出会う人にゴジラという作品のすごさを聞くたびに、自然と『いつか出演できたら』という思いが刷り込まれていたと思います。いろいろな人から『ゴジラ』に出演できる女優さんになってねと、声を掛けられました」。

 さらに2018年、日比谷の東宝本社ビルの前に佇むゴジラ像の除幕式には、ゴジラ作品にも出演する沢口靖子と共に参加。「あの除幕式で、沢口さんは出演されたことがある方ですが、わたしは作品を観ていただけという立場なのに呼んでいただいたので、思いは余計強くなりました」。だからこそ、記念すべき作品でオファーを受けたときは、「念願が叶ったという幸福感でいっぱいでした」と当時を振り返る。

ゴジラは恐怖の象徴

戦後の日本で、ゴジラのもたらす絶望を目の当たりする敷島と典子(C)2023 TOHO CO., LTD.

 神木が演じるのは、戦争から生還するも家族を失った敷島浩一。浜辺は戦争で両親を失い、荒廃した日本で敷島と出会う女性・典子にふんする。二人は日本に上陸してきたゴジラの恐怖と絶望に打ちのめされる。

 完成した作品について、神木は「とにかく恐怖です」と、人々に絶望をもたらすゴジラの圧倒的な存在に畏敬の念を見せると「少しでも動いたらやられてしまうという怖さで一歩も動けなくなるような感覚。そんなすごさがあります」と表現。さらにメガホンを取った山崎貴監督のこだわりも随所に垣間見られるようで「IMAXで観させてもらったのですが、とんでもない迫力を感じたのに、さらに音響担当の方が『音の角度がどうなのか……』みたいな話をしているのです」と細部にまでこだわる山崎組の英知が結集した作品になっていることを強調する。

ADVERTISEMENT

 一方の浜辺は、神木とは少々違った感想を持ったようで「生活の部分というか、戦後に荒廃した土地で暮らす人々の一人を演じたので、あまり戦闘シーンの撮影はなかったんです。だから、映画を観て大迫力に圧倒されたという部分はあったのですが、わたしは特撮系の作品も好きなので、怖さというよりは、ワクワクしながら観ていました。ゴジラに会えたときは本当に嬉しくて『わーゴジラだ!』って言ってしまいました」とエンターテインメントとして堪能したという。

 本作は、日本での公開から約1か月後に『GODZILLA MINUS ONE』というタイトルで、北米上映も決定している。神木は「宣伝をすればするほど、作品の大きさに緊張してくるんです」と述べると「海外上映もすごいですよね。本当に規模が大きい。日本が世界に誇れるコンテンツなんだなと実感します」としみじみ語る。浜辺も「想像以上の規模で世界への公開が進んでいるみたいですね」と驚くと「山崎監督をはじめとする、白組さんの技術力の高さは世界基準なんですね。報告会見の様子をYouTubeで見ていると、外国の方からのコメントもすごいんです。どんな反響をいただけるのか楽しみです」と目を輝かせていた。

ADVERTISEMENT

二人の絆は「戦友」のよう

ゴジラシューズにも注目!

 10月18日に行われた本作のレッドカーペットイベントでは、手を取って浜辺をエスコートしていた神木。この二人といえば、2023年4月~9月まで放送されていた連続テレビ小説「らんまん」で夫婦役を務めたことも記憶に新しい。さらに、世界中から注目を浴びる『ゴジラ』シリーズ最新作でもコンビを組んだことで、まさに2023年のエンターテインメントの顔となった。

 「完成報告会見でも話しましたが、この作品の方が先だったんです」という神木は「『ゴジラ-1.0』の撮影があって、『らんまん』に入って、それが終わって映画のプロモーションで再会と、長い時間を過ごしました」と語ると、「『ゴジラ-1.0』の撮影のときは、僕はまだ年上として頑張らなければ……という気持ちがあったので、どこかで引っ張っていきたいなという思いがあったんです」と述べる。

 その後「らんまん」の撮影で、1年以上に渡って作品を共にすることで「年上とか関係なく、(一緒に)乗り越えていかなければいけない戦友」と浜辺への気持ちが変化していったという。さらに神木は「いい感じで、以前より雑な扱いになっていると思います」と告白する。

ADVERTISEMENT

 神木の発言を聞いた浜辺も「確かに雑になりました」と笑うと、神木は「前の方がもっと丁寧だったかな?」と苦笑い。浜辺は「まあまあいいんですよ。いいんです」といなす。

 さらに浜辺は「取材でもお兄さん(神木)がいっぱい話してくださるのがわかっているので、安心して任せられます。たまに5分間ぐらいしゃべり続けてくださることもあるのですが、そういうときは『あーしゃべっている。多分スイッチ入っちゃったんだろうな』って独自の楽しみ方を見出している途中です」と笑みを浮かべた。

 大きなプレッシャーのなかで臨んだ本作だが、神木は「あくまで主役はゴジラなんです」と語ると「話は単純で、ゴジラという恐怖に対して人間がどう立ち向かっていくのか……そこを山崎組が細かいところまでこだわった映像と音と共に感じてほしいです」とメッセージ。浜辺も「山崎監督も仰っていましたが、7年前に公開された『シン・ゴジラ』が素晴らしかったことで、この作品を期待されている方も多いと思いますが、それを絶対下回らない、とても繊細かつ迫力あるゴジラ映画が誕生したと思います」と力強くアピールした。

映画『ゴジラ-1.0』は全国公開中

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • ツイート
  • シェア
ADVERTISEMENT