「どうする家康」語りの正体は春日局!寺島しのぶ出演決定
松本潤主演の大河ドラマ「どうする家康」(毎週日曜夜8時~NHK総合ほか)で語りを務める寺島しのぶが、福(春日局)役で出演する。同時に、語りの主が同人物であることも明らかになった。寺島は出演依頼を受けた時の印象を「冗談交じりに、「いつかご出演も」と言われたことはありましたが、まさか実現するとは思っていなかったので、やはり驚きました。「語り」が福、のちの春日局だった、というのも、実は最近になって知ったんです。SNSなどで視聴者の方が「(語りは)春日局じゃないか」と予想しているのは目にしていて、「え、そうなの?」と思ったこともあったんですけど、当たっていたとは……」と振り返っている。
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寺島が演じる福(春日局)は、徳川秀忠(森崎ウィン)の嫡男・竹千代(3代将軍・家光)の乳母、のちの春日局。自らを取り立ててくれた家康(松本潤)には、深い恩義と敬意を抱いている。竹千代に祖父・家康の偉業を神のごとくと教え、家光の治世に大きな影響を与える。寺島の大河ドラマへの出演は「琉球の風」(1993・尚寧王妃役)、「八代将軍吉宗」(1995・お逸役)、「北条時宗」(2001・禎子役)、「武蔵 MUSASHI」(2003・亜矢役)、「龍馬伝」(2010・坂本乙女役)、「いだてん~東京オリムピック噺~」(2019・二階堂トクヨ 役)に続いて7度目、4年ぶり。なお、「どうする家康」では長男・寺嶋眞秀が家康の息子・徳川信康(細田佳央太)の少年期(松平信康)を演じたことも話題を呼んだ。
語りの主が春日局であることを知った寺島は「家康を神の君として崇め奉っていたり、豊臣に対して憎らしいような言い方を望まれたりしていたので、きっと語りは徳川サイドの人間なんだろうなとは思っていたんですけど。もっと早めに教えてもらいたかったですね(笑)」と驚いた様子。語り、福の演じ分けについては「語りのときは、私情が入ったナレーションだけでなく、戦における戦況の説明なども多かったので、講談調、語り部調で、どちらかといえば力強く発声していたんです。でも、福として話すとき、そのトーンでいくと芝居が舞台っぽくなってしまうかなと悩みまして、監督と相談しました。最終的には「福はそれでいいんじゃないか」と言っていただいたので、不自然にならない程度に、語りのトーンに寄ってお芝居をしました。ただやっぱり、それまで語りしかやっていませんでしたから、ポンと生身でセットに入ってお芝居するのは、なかなか難しかったです。うまくつながっているといいんですけれど」と語る。
主演の松本には「撮影が終わったら飲みましょう」と言われたと言い、「語りは、撮影がクランクアップしたあとも仕事が続くので、それが終わったら、と。松本くんはこれまでずっと頭として頑張ってきて、きっと大変だったと思うんです。語りの立場だと、なかなか撮影スタジオには行かないので、私はあまり現場を見ていないんですよね。だから、お互い落ち着いたところで、ゆっくり話をしたいなと思います」と期待を込めている。
寺島のコメント全文は下記の通り。(編集部・石井百合子)
寺島しのぶ(福(春日局)役)
Q:語りを務めてこられた中、出演依頼を受けた時のお気持ちは?
冗談交じりに、「いつかご出演も」と言われたことはありましたが、まさか実現するとは思っていなかったので、やはり驚きました。「語り」が福、のちの春日局だった、というのも、実は最近になって知ったんです。SNS などで視聴者の方が「(語りは)春日局じゃないか」と予想しているのは目にしていて、「え、そうなの?」と思ったこともあったんですけど、当たっていたとは……。家康を神の君として崇め奉っていたり、豊臣に対して憎らしいような言い方を望まれたりしていたので、きっと語りは徳川サイドの人間なんだろうなとは思っていたんですけど。もっと早めに教えてもらいたかったですね(笑)。
Q:語りのときと、福として演じられるときとで、意識的に変えた部分はありますか?
語りのときは、私情が入ったナレーションだけでなく、戦における戦況の説明なども多かったので、講談調、語り部調で、どちらかといえば力強く発声していたんです。でも、福として話すとき、そのトーンでいくと芝居が舞台っぽくなってしまうかなと悩みまして、監督と相談しました。最終的には「福はそれでいいんじゃないか」と言っていただいたので、不自然にならない程度に、語りのトーンに寄ってお芝居をしました。ただやっぱり、それまで語りしかやっていませんでしたから、ポンと生身でセットに入ってお芝居するのは、なかなか難しかったです。うまくつながっているといいんですけれど。
Q:福を演じる上で気を付けた点、表現したいと思われたことがございましたら教えてください。
今回の福は、「自分たちが徳川を守っていかねばならない」という信念を持っている人です。それができるのは、家康の孫である竹千代。竹千代の乳母である自分こそが、この子をしっかり教育しなければと、強く思っているのかなと。ですから、竹千代に大御所さま(家康)のすばらしさを託そうとするんだけれども、幼いころの家康がそうだったように、竹千代も「戦なんて関係ない」というタイプで、いかんせん血は争えない……という(笑)。そういう必死さや不安とともに、それでも今の大御所様のように、きっとこの子もいつか立派な人間になっていくだろうという希望も込められたらいいなと思って演じました。短いシーンでいろんな表現をするのは難しいんですけど、楽しんでやらせていただきました。
Q:現場で何か松本潤さんとお話されましたか。
「撮影が終わったら飲みましょう」と言われました(笑)。語りは、撮影がクランクアップしたあとも仕事が続くので、それが終わったら、と。松本くんはこれまでずっと頭として頑張ってきて、きっと大変だったと思うんです。語りの立場だと、なかなか撮影スタジオには行かないので、私はあまり現場を見ていないんですよね。だから、お互い落ち着いたところで、ゆっくり話をしたいなと思います。放送はもちろん拝見しています。今はメークや編集の技術が優れていて、家康が年を重ねるに従ってシミが増えていったり、だんだん肌がくすんでいったりするのはすごいんですけど、見た目だけで今の表現ができているわけではないと思うんですよね。1年半近くお芝居を積み重ねてきたからこそ、本当は若くても「老け」を堂々と演じられるし、映像として違和感なく成立する。そこが、長い期間撮影されてきた強みだなと、映像を見ていて思います。
Q:視聴者の皆さんへ
撮影で松本くんと会ったとき、すごく充実した顔をしていて、大河に出る意義を改めて感じました。でも実は視聴者の皆さんも同じように、1年間、ドラマと並走してこられたんですよね。それは大河ドラマならではの体験だと思いますので、ぜひ、最後まで一緒に走りきっていただけるとうれしいです!