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西村まさ彦、25年大河「べらぼう」で2度目の西村屋与八役 追加キャスト6名発表

西村まさ彦
西村まさ彦

 横浜流星主演の2025年放送の大河ドラマ第64作「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」の追加キャスト6名が発表され、西村まさ彦が主人公・蔦屋重三郎(横浜流星)のライバルとなる版元・西村屋与八で出演。2017年に放送された単発ドラマ「眩(くらら)~北斎の娘~」(NHK)以来8年ぶり、2度目の同役を演じることが明らかになった。西村は再び西村屋与八を演じるにあたり「もう一度きちんとこの役と向き合えということなのだと思います。身が引き締まる思いです」とコメントを寄せている。西村と共に発表されたのは尾美としのり橋本淳芹澤興人里見浩太朗、大河初出演となる水沢林太郎

【画像】追加キャスト6名

 本作は、喜多川歌麿、葛飾北斎、山東京伝、滝沢馬琴らを見出し、東洲斎写楽を世に送り出し、江戸のメディア王として時代の寵児となった蔦屋重三郎(横浜)を主人公にしたストーリー。脚本を、大河ドラマ「おんな城主 直虎」、NHKドラマ「大奥」シリーズなどの森下佳子が務める。キャストはこれまで渡辺謙宮沢氷魚染谷将太片岡愛之助小芝風花高橋克実中村蒼正名僕蔵山路和弘伊藤淳史六平直政福原遥水野美紀久保田紗友小野花梨東野絢香中島瑠菜かたせ梨乃の出演が発表されている。

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 ドラマ「古畑任三郎」シリーズや「王様のレストラン」など三谷幸喜のドラマや舞台で知られる西村。大河ドラマへの出演は2020年放送の「麒麟がくる」(明智光秀の叔父・明智光安)以来、5年ぶり。演じる西村屋与八は、蔦屋重三郎の永遠のライバルとなる「錦絵」の永寿堂。宝暦の頃(1750年代)から錦絵を手掛け、鈴木春信などの有名な絵師ともつながりを持ち、一代で江戸を代表する地本問屋となる。重三郎と、現代の「ファッションカタログ」の先駆けとなる吉原の遊女をモデルに呉服屋とタイアップした錦絵のシリーズ「雛形若菜の初模様」を共に手掛けることになる。その後、鳥居清長らの「美人画」を数多く手がけ、二代目も含めて蔦重のライバルとして江戸の出版界を共に牽引していくことになる。

 西村は「西村屋与八は、賢く抜け目がない人物でありながら、彼独自の倫理観と正義感を持っています。時には狡猾さをもって物事を運んでいく手腕も、この役の魅力的な要素です。この役で私が特に表現したいのは、彼の内面の葛藤と、外界に対する彼の影響力の繊細なバランスをどのように表現するかが、演技の中で一つの挑戦となります。この作品において、蔦屋重三郎役を演じる横浜流星さんをはじめ、すべての共演者との仕事が非常に楽しみです。キャストの皆様も各々が個性的で才能あふれる演者たちばかりです。それぞれの役者が持ち込む独自の解釈と演技スタイルが、「べらぼう」の世界において、お互いを刺激し合いながら、視聴者にとって忘れがたい作品にすることに全力を尽くしたいと考えています。(「眩~北斎の娘」で西村屋与八を演じていたことについて)もう一度きちんとこの役と向き合えということなのだと思います。身が引き締まる思いです」とコメント。

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 今回発表されたのは、江戸を代表する「版元」「戯作者(げさくしゃ)」「絵師」たちを演じるキャスト。尾美としのりは、江戸在住の“外交官”であり当代一の“覆面”戯作者・平沢常富(朋誠堂喜三二)。橋本淳は、喜多川歌麿を弟子のように育てたともいわれる人気絵師・北尾重政。芹澤興人は、吉原細見“改め”(最新の情報を収集し、それを元に原稿の編集作業を行うこと)の仕事を請け負う浅草の本屋・小泉忠五郎。水沢林太郎は、蔦重、次郎兵衛(中村蒼)とともに、五十間道“蔦屋”を支える留四郎。里見浩太朗は「解体新書」など先進的な本を出版した、時代を代表する書物問屋の店主・須原屋市兵衛を演じる。

 尾美、橋本、芹澤、水沢、里見のコメントは下記の通り。(編集部・石井百合子)

尾美としのり

 江戸留守居役で戯作者。若い頃から吉原通いをしていたなんて、とても魅力的な人物だったのでしょうね! そう見えれば良いなぁと思います。(共演が楽しみなのは)横浜流星さんです。一緒のシーンが多そうなので。(「麒麟がくる」では大切な鷹達を毒殺されて逃亡する役でした。今回、注目して見て欲しいのは)蔦重と共に楽しく良い世の中にしようと努力する様ですかねぇ。

橋本淳

 残っている文献や重政さんの人物について語られているものは少ないものの、調べれば調べるほどに興味深い人物です。どんな人相手でもフラットに接し、自身の利益よりも面白いことへの探究心を優先する印象があります。人と人をどんどん繋げ、前へ進む求心力や推進力に魅力を感じます。上方から江戸文化へ、まだ見ぬ未踏の地を「おもしれぇじゃねぇか」と躊躇することもなく、仲間たちと共に踏みしめていく姿、その気概を背負いたいと思います。本屋の長男として生まれたが、その家業を継ぐことなく、独学で絵を学び浮世絵師となり、さらには俳諧や書も学び、とても広い教養のある人物。この人の元には人が集まり、多くの人物にも影響を与えています。そんな人の瞳が見つめる深度、世相や人を見通す視野の広さ、重政さんが見ていた情景を隣で見られること、そしてその隣を歩ける貴重な時間を、大切に必死に過ごしていきたいと思います。「軍師官兵衛」以来、2度目の大河ドラマ。もちろん緊張もあり、高揚もありますが、まずは楽しんでその人物・時代を生きる人として、スッと存在できたらと思っております。役への貢献、作品と向き合う姿勢、集中力の高さ、どの作品を見てもストイックに真摯に役と向き合っている横浜流星さんとの共演がとても楽しみです。蔦重さんや絵師の皆様と共に過ごす時間が多くなると思いますので、当時の江戸文化を世に弾き出していった面々のように、切磋琢磨しつつ、自由で創造性で満ちた現場になればと思います。魅力的な共演者ばかりで、森下さんが描く素晴らしい世界を縦横無尽にそれぞれが駆ける姿を、ひとり想像しているこの時間がとても幸せで、実際に動く姿を早く拝みたいと、今か今かと楽しみにしております。今回描かれる時代ですでに活躍しているところからのスタート。たしかに重圧もありますし、どうしようかと思っている部分も正直あります。しかし、重政さん自身は自分が売れている、人気があることに意識を向けるよりもきっと、より美しく、より新しく、より面白く、と目の前のものを描く楽しさ、広がっていくことに高揚し、スピード感を持って挑んでいたのだと思います。人気であることは周りが決めることで、きっと渦中の本人は歩いてきた軌跡よりも、今現在、さらには先の見えない未来を必死に見据えていたことを思うと、そこに縛られずに心の底から様々なことに感動していくことが大切なのではないかなという思考になりました。その共振した姿が、結果、魅力的になるように、自然と人が集まる人物になるように、誠心誠意、江戸の町を自由に生き抜きたいと思います。

芹澤興人

 大河ドラマの現場は独特の緊張感があり、いつも身が引き締まります。その空気感をまた体験できることが嬉しいです。この時代の掟や慣例に対して、どの程度意識的に従っているのか、もしくは無自覚に従ってしまっているのか、そのさじ加減が小泉忠五郎を演じる上での命綱になる気がしています。いずれにしても、すごく真面目な人物だなという印象を持ちました。その上で、横浜流星さん演じる蔦屋重三郎との対比、抽象的な表現になってしまいますが、似て非なる立場から物事を見た時の「解像度の違い」を表現できたら、忠五郎も蔦屋重三郎も、より魅力的になる気がします。それを通じて横浜さんと蔦重の背中を押せるように頑張りたいです。現場でお会いすることを楽しみにしています。また、渡辺謙さん演じる田沼意次の領地が静岡県牧之原市にあったことで、地元の方々が大変盛り上がっていると聞いています。静岡県の出身者として、大河ドラマ「べらぼう」を一緒に盛り上げていけたら嬉しいです。

水沢林太郎

 大河ドラマや時代劇の経験がない僕が「べらぼう」に参加させて頂けることに驚きと喜びを感じています。留四郎は、歴史上に存在しない人物なので「べらぼう」の世界観から大きく逸脱せずに、皆様から愛されるよう精一杯、心を込めて演じていけたらと思っています。蔦重・横浜流星さんや、次郎兵衛・中村蒼さんからお店を任されている身でもあるので、まずは一緒にお芝居をさせて頂く際は、僕自身、安心感のあるお芝居を心掛けていきたいと思っていますし、先輩方から沢山のことを学んでいけたらと思っています。丁寧に、そして愛されるように、最初から最後まで、留四郎らしく演じることが出来るように頑張っていきます。沢山の方に、より多くの世代の皆様に観て頂けたらと思っています!

里見浩太朗

 「どうする家康」に続き、「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」またまた大河ドラマにお声をかけて頂き大変喜ばしく思っております。大河ドラマとして久しぶりに町人物の物語。日本の文学や文化、出発点に光を当てる作品だと期待しております。登場人物も長年、時代劇の中で生きてきた私にとっては見覚えがあると云うか聞き覚えがあるそんな人物がたくさん登場します。そんな人物を、それぞれの俳優さん達がどの様に演じて下さるのか他人事のように楽しみで心がワクワクします。私が演じさせて頂く、須原屋市兵衛? はさてさて今の世の中で云えば古い大きな骨董屋の主人と東大の文学部の教授を合わせたような人物といった所でしょうか? とにかく今は頭の中はいろいろなことがぐるぐる回転しております。横浜流星さんはまだ一度もお逢いした事がありませんが、今まさに光輝く星、若さと二枚目ぶりを大いに発揮して、ファンの皆様、視聴者の皆様を魅了して頂きたいと思っております。私も早く芝居で絡む日を楽しみにしております。皆様どうぞ宜しくお世話になります。

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