「アンチヒーロー」人物名に“色”…飯田Pが考察に言及 最終話は「信じるも信じないも…」
日曜劇場「アンチヒーロー」最終話(TBS系・16日夜9時~25分拡大)の放送を前に、プロデューサーの飯田和孝がメディア向けの最終話試写会に出席し、登場人物の名前に含まれる“色”について語った。
「アンチヒーロー」は、殺人犯をも無罪にしてしまう弁護士・明墨正樹(長谷川博己)の姿を通して、視聴者に「正義の反対は、本当に悪なのだろうか……?」を問いかける逆転パラドックスエンターテインメント。最終話では、証拠隠滅罪で逮捕された明墨の裁判が描かれる。
回を重ねるごとに白熱する考察も、本作の楽しみ方の一つである。中でも「登場人物の名前に含まれる“色”に、何か意味があるのでは?」という考察は、放送開始時から話題に。明“墨”正樹を筆頭に、法律事務所のメンバーである“赤”峰柊斗(北村匠海)、“紫”ノ宮飛鳥(堀田真由)、“白”木凛(大島優子)、“青”山憲治(林泰文)はもちろん、明墨に協力する“緋”山啓太(岩田剛典)、東京地方検察庁の“緑”川歩佳(木村佳乃)、明墨の検察時代の同僚・“桃”瀬礼子(吹石一恵)など事務所外の人間にも、名前に色が見られる。
飯田プロデューサーによると、主人公・明墨正樹の名前は、2020年のドラマ企画時から決まっていたという。人物名に色が含まれる案も「その時には存在していました」と証言する。「そこから、統一したコンセプトに変えていきました。例えば、緋山はもともと“檜”という漢字でしたが、“緋”色に変えたり、志水裕策(緒形直人)の“水”色、桃瀬礼子の“桃”色も脚本段階で統一していきました」
色に合わせたキャラクターのイメージを聞いてみると、飯田プロデューサーは「明墨はわかりやすく黒と白が混ざった曖昧な感じです。赤峰は非常にエネルギッシュで、熱量の高い人間。紫ノ宮は赤峰に冷静さを足したような感じで、内にみなぎるものがある。この3人が掛け合わさると、ドラマのテーマカラー(至極色)になります。そこは少し狙いだったりします」と明かす。
「白木さんはいろいろと含んでいそうですが、もしかしたら一番真っすぐな思いを持っていて、純粋な人かなと思います。青山さんは、どんな青色か僕もまだ掴みかねていて…… 。すごく爽やかな青なのか、もう少し藍色に近い黒が入っている青なのか、もしくはスカイブルーみたいな青なのか。青は人によって違う色だと思っていて、いろいろなものに化ける感じあります」
第9話では、白木が明墨を裏切る衝撃展開が描かれるなど、色に関する考察もヒートアップ。飯田プロデューサーは、最終回の展開について「みなさん期待しているのではないかと思います。『このままでは終わらないだろう』と思っていたり、『これってわざとだよね?』という投稿も見られたので、信じるも信じないも、視聴者のみなさまにリアルタイムで楽しんでいただければと思います」とアピールした。(取材・文:編集部・倉本拓弥)