藤ヶ谷太輔&奈緒、実写版『傲慢と善良』本予告&メインビジュアルが公開!辻村深月のコメントも
直木賞作家・辻村深月の累計発行部数90万部を突破する小説を、藤ヶ谷太輔と奈緒のダブル主演で実写映画化した『傲慢と善良』(9月27日公開)より、本予告とメインビジュアルが公開され、主題歌をなとりが担当することが発表された。
本作は、映画化が相次ぎ、本屋大賞受賞作『かがみの孤城』はアニメ映画化もされた辻村の同名小説が原作。西澤架と坂庭真実はマッチングアプリで出会い婚約するも、その直後に真実が突然失踪。架が彼女を探すうちに知りたくなかった過去と嘘が明かされていき、一生に一度の選択に2人がたどり着くまでを追う。“傲慢”な架を藤ヶ谷が、“善良”に生きてきた真実を奈緒が演じる。監督は『ブルーピリオド』(8月9日公開)の公開が控える萩原健太郎。ドラマ「最愛」などの清水友佳子が脚本を担当する。
公開された本予告では、物悲し気な表情の真実と、「婚約者の真実が突然消えた」という架の衝撃的な一言から幕を開ける。ヒリつくような音楽をバックに、幸せそうな表情の架と真実の様子が映し出されるも、真実をよく語らない友人たちの声、何かから必死に逃げる様子の真実、彼女を探すうちに知りたくなかった過去と嘘にぶつかっていく架の姿などが次々と明らかになっていく。
映像の後半には、なとりによる主題歌「糸電話」が流れ出し、真実の過去を探る中で知り合ったお見合いの仲人から「今の日本の婚活は傲慢と善良。自分の価値観に重きを置きすぎで、皆さん傲慢です。その一方で自己愛がとても強い」と、本作の核心を突くような印象的なセリフも飛び出す。最後は、真実からの「全部、お話しします」というメッセージで締めくくられている。
また、完成した映画を観たという原作者の辻村からは、「とても驚きました。よくぞここまで彼らのことを理解し、心に迫ってくれたと感動し、大きな感謝に包まれました」と、主人公たちの痛みや切実さを巧みに表現した本作に太鼓判を押すコメントが寄せられた。
併せて公開されたメインビジュアルは、映画化発表時に公開されていた顔がはっきりと見えないビジュアルがクリアになったものに。ガラス越しの2人の姿は、鮮明には映らず曖昧な関係を投影しているようで、ミステリアスでありながらも人間の温かみが見事に調和したビジュアルになっている。(高橋理久)
原作者・辻村深月のコメント全文は以下の通り。
辻村深月(原作者)
この小説の映画化はきっと無理だろう、とずっと思ってきました。きれいなラブストーリーにすることはできるかもしれない。だけど、この小説の根底にある主人公たちの痛さや切実さが映像になるとは到底想像できなかったのです。だから、完成した映画を観て、とても驚きました。よくぞここまで彼らのことを理解し、心に迫ってくれたと感動し、大きな感謝に包まれました。作中の架と真実も、きっと同じ気持ちだと思います。