『シャイニング』女優が死去 75歳
名作ホラー『シャイニング』やロバート・アルトマン監督作への出演で知られる女優のシェリー・デュヴァルさんが現地時間11日、テキサスの自宅で死去した。75歳だった。
糖尿病の合併症で、眠っている間に亡くなったという。シェリーさんの長年のパートナーであるミュージシャンのダン・ギルロイさんは「わたしの愛する、愛しい、素晴らしいパートナーで友は、わたしたちのもとを去りました。苦しすぎる日々が続いていましたが、彼女は今、自由です。高く飛んで、美しいシェリー」と The Hollywood Reporter に声明を出した。
シェリーさんは『バード★シット』『ギャンブラー』『ボウイ&キーチ』『ナッシュビル』『ビッグ・アメリカン』といったアルトマン監督作に出演してキャリアを築き、『三人の女』ではカンヌ国際映画祭女優賞を受賞した。ウディ・アレン監督作『アニー・ホール』にも出演したほか、スタンリー・キューブリック監督作『シャイニング』ではジャック・ニコルソン演じる狂った夫に追いかけ回される妻役で強烈な印象を残した。
2002年に米公開された『マンナ・フロム・ヘヴン(原題) / Manna from Heaven』に出演後、引退を発表。2016年11月には心理学者フィル・マグローがホストを務めるトーク番組「ドクター・フィル・ショー」に出演し、精神病を患っていることが判明した。なお、同番組は精神病に苦しむシェリーさんを見世物にしているとして、猛烈なバッシングを浴びた。
そして昨年、インディホラー映画『ザ・フォレスト・ヒルズ(原題) / The Forest Hills』で約20年ぶりに女優復帰を果たした。主人公の母役で、精神・情緒障害のある主人公の内なる声として登場。これがシェリーさんの遺作となった。(編集部・市川遥)