『ラストマイル』野木亜紀子、脚本以上に痺れる演技「グッときました」満島ひかり&岡田将生を称賛
映画『ラストマイル』の大ヒット御礼舞台あいさつが19日、TOHOシネマズ日比谷で開催され、本作の脚本を務めた野木亜紀子が登壇し、共に登壇した、満島ひかり、岡田将生の劇中における痺れた演技などを明かした。
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本作は、ドラマ「アンナチュラル」(2018)、「MIU404」(2020)を生んだ監督の塚原あゆ子、脚本の野木亜紀子、プロデューサーの新井順子が再びタッグを組み、ドラマと同じ世界線で描かれるシェアード・ユニバース。世界規模のショッピングサイト「DAILY FAST(デリファス)」から配送される荷物に仕掛けられた爆弾をめぐり、デリファスの関東センター長・舟渡エレナ(満島)と、チームマネージャー・梨本孔(岡田)が事態の収拾にあたるなか、さまざまな分野の人々が事件解決に奔走する。
8月23日の初日から本日までの公開28日間で、興行収入40億円突破という大ヒットを記録中の本作。圧倒的な世界観を生み出した野木も「友達から、劇場にパンフレットが売っていないとか、グッズが売っていないって言われたんです」とそのフィーバーぶりを実感している様子。
この日は、すでに何度も映画を観ているという熱烈なファンもおり、3人に向けた質問コーナーも実施。野木は、脚本を書いていたとき以上に痺れたシーンについて聞かれると、満島演じるエレナと、阿部サダヲ演じる運送会社・羊急便の局長・八木竜平が対面するシーンに触れ「執筆していたときはそこまでではなかったのですが、映像を観てグッときました。塚原さんの場所の使い方が好きなんです」と明かす。
さらに野木は、劇中で起きるある騒動の後、エレナ(満島)と孔(岡田)がソファに佇むシーンに触れ「あのシーンは二人の心がほどける場面。二人の素が垣間見えるところが好きです」と語っていた。
また、本作のセットについても触れ「デリファスの空間は、書いているときは(実際に)存在しないものなのですが、美術さんや塚原監督が、(異なる)7か所を寄せ集めて作ってくれた空間なんです。本当にすごい」と脚本に書かれた空間を映像化したスタッフを称賛。さらに、主人公・エレナを演じた満島に「ドラマだと主人公は、いい人、共感できる人が求められるのですが、映画はそうではなくていいだろうと。いい人である必要はないと思っています。それが過去の2作品のドラマとは違うところだと認識しています。そんなキャラクターを満島さんが素晴らしく演じてくれました」と感謝を述べていた。
ちなみに本作のイベントにおいて、過去2度にわたっておなかが鳴ってしまい、周囲の笑いを誘った岡田。イベント終了時に野木が「今日はおなかが鳴っていないんじゃない?」と触れられると、岡田は「今日はずっとそれしか考えていなかったです。いろいろな方に『鳴らすなよ』と言われていたのですが……」と言いつつ「鳴れよ、いま!」と、おいしい場面で鳴らないおなかに、自ら突っ込みを入れていた。(磯部正和)