菅田将暉、映画撮影中に7キロ増 劇中の料理「本当に美味しくて」
第37回東京国際映画祭
俳優の菅田将暉が2日、都内で開催中の「第37回東京国際映画祭」ガラ・セレクション部門に出品されている映画『サンセット・サンライズ』(2025年1月17日全国公開)ティーチインイベントに岸善幸監督と出席。劇中の料理が美味しく、撮影中に7キロ太ったことを明かした。
本作は、楡周平の小説「サンセット・サンライズ」を『あゝ、荒野』シリーズの岸監督が映画化。新型コロナウイルスの感染が拡大し、世界各地でロックダウンが起きた2020年を舞台に、東京の大企業に務める晋作(菅田)が、会社のリモートワーク導入をきっかけに東北・三陸の海沿いの街に引っ越し、現地の住民たちと交流していくなかで変化していく姿を描く。脚本は「不適切にもほどがある!」などの宮藤官九郎が執筆した。
岸監督と菅田と言えば、『あゝ、荒野』でもタッグを組んだコンビ。菅田は「岸組は過去2本お世話になっているのですが、どちらもR-指定で過激な描写や濡れ場もあったんです」と切り出すと「こんなにもハッピーで明るい映画を岸さんが撮るんだというサプライズがありました」と予想外だったことを明かす。
さらに菅田は「『あゝ、荒野』が終わったあと『次は笑える映画をやりたいですね』と冗談ぽく話していたのですが、岸監督の描く人間の生活力に宮藤さんのエッセンスが加わって、僕は見たことがない映画になりそうだなと思いました」脚本を読んだときの感想を述べた。
劇中には「飯映画」という言い方もできそうなほど、魅力的な食事のシーンが多い。観客から「料理シーン」について質問が及ぶと、岸監督は「ロケハンに行って、菅田さん演じる晋作が食べる料理は全部食べました。せっかく食べるのなら地元のならではのものがいいなと思い、本当に美味しかった料理を使いました」と裏話を披露。すると菅田は「本当に美味しくて、撮影中7キロ太ってしまったんです」と苦笑いを浮かべながら告白。
特に美味しかった料理について菅田は「『ハーモニカ』というメカジキのお肉。魚なのですが肉みたいで、いまだにネットで注文して食べています」とかなり気に入った模様。ほかにも「『モウカノホシ』というサメの心臓を生でごま油とお塩で食べる料理も、すごく美味しかった」と振り返っていた。
また観客から「小説と違う部分」を問われると、岸監督はいくつかの相違点を述べたあと「劇中に出てくる絵は全部菅田さんが描いているんです」とポイントをあげる。菅田も「描かされました」と嬉しそうに語っていた。
コロナ禍や東日本大震災のことが描かれるなか、ユーモア溢れる本作。菅田は「覚悟がいる映画でした」と語ると「バカにするのではなく、ちゃんとリスペクトを持って臨みました。あと僕の役は都会から地方に移住する役ですが、東京ヘイトにならないように……というのは気をつけました」と演じるうえで意識していたことを明かしていた。(磯部正和)
「第37回東京国際映画祭」は11月6日まで日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区にて開催中