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「光る君へ」最終回、道長の左手の意味は?吉高&柄本は倫子に戦慄

中島由貴(チーフ演出)、大石静(脚本)、柄本佑(藤原道長役)、吉高由里子(まひろ/紫式部役)、内田ゆき(制作統括)、岩槻里子(NHK京都放送局アナウンサー)
中島由貴(チーフ演出)、大石静(脚本)、柄本佑(藤原道長役)、吉高由里子(まひろ/紫式部役)、内田ゆき(制作統括)、岩槻里子(NHK京都放送局アナウンサー) - (C)NHK

 大河ドラマ「光る君へ」(NHK総合・日曜午後8時~ほか)で主人公まひろ(紫式部)を演じる吉高由里子と、藤原道長を演じる柄本佑が15日、同日迎える最終回を前に京都で行われた最終回パブリックビューイング&スペシャルトークショーに登壇。脚本の大石静、制作統括の内田ゆき、チーフ演出の中島由貴を交え、まひろと道長の愛の軌跡、そして最終回の裏側を語った(※ネタバレあり。最終回の詳細に触れています)。

【画像】まひろと道長“永遠の別れ”…最終回名場面集

 平安時代に1000年の時を超えるベストセラーとなった「源氏物語」を生み出した紫式部(まひろ)の生涯を、「源氏物語」の主人公・光源氏のモデルともいわれる藤原道長との関係を交えてオリジナル脚本で描いた本作。吉高と柄本はこの日、クランクインの地である平安神宮、初回放送日(1月7日)の本放送前に訪問した上賀茂神社を再訪。イベントの応募総数は約16,000件、当選倍率は約11倍、来場者数は約1,300人となった。

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 京都の地で最終回の放送をファンと共に迎えた吉高は「平安神宮や石山寺や上賀茂神社、クランクインでもお邪魔したところに行ったらこの期間が走馬灯のように頭の中で回っていまして、でもどこかでまだ終わっていない感じがして。あのオープニングがあと一回しか流れないと思うとさびしい気持ちでいっぱいです」とロスを打ち明け、柄本も「頭が真っ白になってます(笑)」と言いつつ「初日に平安神宮で始まり記者会見のようなこともさせていただいて「今日から頑張ります」みたいなことを言って、神社に行かせてもらったり、今日あらためてお礼参りに行かせていただいたときに、わりとついこの間の事のような感じがして。長いなと思った時もあったけど、あっという間だったし、今吉高さんが言った、オープニングがもう流れないっていうのにグッと来た」と“万感の思い”あふれた様子。

 トークショーではまひろと道長の歩みを映像で振り返り、離れていても互いを想うまひろと道長の関係を象徴する、月のシーンに関する話題も。第31回では、まひろがふと道長に「人はなぜ月を見るのでしょう」と投げかけ、道長が「誰かが今、俺が見ている月を一緒に見ていると願いながら俺は月を見上げてきた」と答えた。柄本は「中島さんの回は本当に目線の交わし合いとか目を合わさないシーンが多い」と話していたが、中島は同シーンについて「見つめ合うという関係とはちょっと違うという設定もあって、ずれている方がドキドキするかなあと。見つめ合ってしまうとそこで終わってしまう気がして。そこはどうなんだろうと観ている方を少しじらしたい気持ちもあったりして。二人らしいなと思ってああいう感じに」と意図を明かした。

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 そこで吉高が司会から「じれったくないですか?」と問われ、「じれったすぎるでしょ。全然妾でいいもん、わたし」とぶっちゃけて場内は大爆笑。柄本は「僕とまひろのところって会うと長いんですよ。その中で会えなかった時間分の濃密な時間が流れないといけないから。で行ったり来たり押し問答じゃないけど、このパンチ当たったから次も当たるだろうと思ったらひょいと抜けられるみたいな。でもスリリングといえばスリリングで楽しくもありましたけど」と二人の逢瀬を振り返り、吉高が「へたくそなんじゃない? まひろも道長も惚れたはれたが…」とふと疑問を口にすると、大石は「道長はずっといちずで素直で、ずっと気持ちをまっすぐ伝えていて、まひろが気難しいんですよ。まひろがいつもかわして、ずっと道長がフラれている気持ちで書いています」と話す。

~以下、最終回のネタバレを含みます~

 トークショー終盤では司会が最終回に触れ、「(亡くなっていた)道長が布団の外に出していた手が誰に向けられていたものなのか?」と問うと、最終回の演出を担当した中島が「(正妻の)倫子(黒木華)には申し訳ないんだけど不在のまひろを探している」と説明。同シーンでは、倫子がその手を握り布団の中に収める流れだったが、大石は「その手を押し込むというのが……」と言い出し、吉高も柄本も「怖い」と戦慄。吉高が「倫子はまひろを探していると気づいているんですかね?」と問うと、中島は「多少はそういう気持ちがあると思う。だけど最後は私が収めますっていう」と答え、「勘が鋭い女だね…」とさらに吉高を戦慄させた。

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 一方、大石は道長の死を見届けた倫子の心境について「わたしはあそこで倫子はすっきりしたと思う。自分の人生の第一章終わりっていう感じで涙も流さず、この先80代まで生きますから一つの時代の終わりを認識したという割と冷めたつもりで考えました」とも話していた。

 さらに司会から、まひろが死にゆく道長に語る、三郎を主人公にした物語に関する質問も。「三郎が手をさし伸ばした時に小鳥がポンと戻ってくるというのはまひろが道長の手に戻ってきたということなのか?」との問いに、中島は「あそこで三郎のアナザーストーリーみたいなものを作りたいと思って、それをまひろに語らせたいと。今まで出てきた子供時代のこと、散楽も出しているんですけど、そういうモチーフで違う人生があったらみたいなところの気配を物語で語らせることで取り入れてみたんですけど、何となく飛んでいった鳥が戻ってくるというイメージはちょっとあったかもしれません。でも最終的にまひろは飛び立つんですけど」とのこと。

 道長が解放されたような表情について、柄本は「シンプルにまひろが道長に宛てて読んでくれているっていう。源氏物語は彰子と一条天皇に献上するものだったり、そういう思惑を超えたシンプルな思いみたいなところであのシーンはありましたね」と振り返っていた。

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 トークショーでは、塩野瑛久(一条天皇役)、金田哲(藤原斉信役)、ファーストサマーウイカ(ききょう/清少納言役)、町田啓太(藤原公任役)、見上愛(藤原彰子役)から吉高と柄本へのメッセージ映像も。町田は、撮影してからずいぶん経ったにもかかわらず柄本がある日ふと「マッチー、背高くない?」と言い出して笑撃を受けたこと、見上は吉高から寒い撮影を乗り切るためのプレゼントを贈られて感激したことを明かしていた。(編集部・石井百合子)

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