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目指したのは「三丁目の夕日」×「HiGH&LOW」アクション監督・谷垣健治が挑んだ香港・九龍城砦バトルの裏側!

ノスタルジーと超絶バトルが同居する奇跡のアクション!『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』アクション監督を務めた谷垣健治
ノスタルジーと超絶バトルが同居する奇跡のアクション!『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』アクション監督を務めた谷垣健治

 香港映画史上歴代NO.1大ヒット(動員数・広東語映画※2024年9月時点)を記録した『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』が1月17日より公開。『るろうに剣心』(2012~2021)で世界から高い評価を受けたアクション監督、谷垣健治が本作で掲げたテーマは「『ALWAYS三丁目の夕日』(2005~2011)の世界観で、「HiGH&LOW」(2015~2022)みたいな熱血アクションをやる!」だったという。

【画像】ノスタルジー&超絶バトル!『トワイライト・ウォリアーズ』フォトギャラリー

 日本でも「東洋の魔窟」として知られる巨大スラム街・九龍城砦を舞台に、熱い絆と壮絶な戦いが描かれる本作で、重要なキーワードとなっているのが「継承」。サモ・ハンルイス・クーといったベテラン俳優とともに、「城寨四少」と呼ばれる四人の若者らを演じた若手キャストが魅せる超絶アクションがとにかく凄まじいことになっている。「彼らの中にはアクション経験の少ない俳優もいましたが、みんないい役者だし、フィジカルが強かったのが良かった。フィジカルが強いってことは、無理がきく(笑)。だから、九龍城砦のセットを全力で走って、壁を蹴って、高いところから飛び降りてもらいました。そういう熱量を感じる熱血アクションをやることで、サモ・ハンたちが演じた中国武術を得意とする先代キャラとの差別化を図りました」と語る谷垣。

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(C)2024 Media Asia Film Production Limited Entertaining Power Co. Limited One Cool Film Production Limited Lian Ray Pictures Co., Ltd All Rights Reserved.

 そのため、『るろうに剣心』のときと同様、彼らには「カメラに合わせた芝居をしなくていい。カメラが追うから自由に動きまくって」と自由度を与え、カメラフレームの中でも、技を見せることが伝統芸能になっている往年のカンフー映画との差別化を図っている。

 「『三丁目の夕日』の世界観で、「HiGH&LOW」をやる!」という谷垣が掲げたテーマの下、スクリーン狭しと暴れまくる新世代キャラたち。その中でも「映画のリアリティラインを越えた!」と大ブレイクを果たしたのが、フィリップ・ン演じる最強・最恐の悪役・王九(ウォンガウ)である。「でも、リアリティを超えすぎて、王九が『ドラゴンボール』のレベルになったら、やっぱりお客さんが冷めてしまうと思うんですよ。詠春拳や蔡李佛拳といった武術を習得しているフィルだからこそ、説得力を出せたと思うし、彼は普通の芝居だけじゃなくて、自分を解き放つ、爆発力のある芝居ができるんです。だから、アクションシーン以外でも遊べたというか、即興のリアクションがいちいち面白いのも良かったですね」と、『ツインズ・エフェクト』(2003)以来、旧知の仲である彼の成功を喜んでいる様子だ。

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とてつもない強さで圧倒する最強・最恐の悪役・王九(ウォンガウ)(C)2024 Media Asia Film Production Limited Entertaining Power Co. Limited One Cool Film Production Limited Lian Ray Pictures Co., Ltd All Rights Reserved.

 一方、旧世代のキャラにおいては、「殺人王」の異名を持つ陳占(チャン・ジム)を演じたアーロン・クォックが撮影中に放ったオーラを絶賛。「たった数日間の特別出演でしたが、身体能力だけでなく、ダンサー出身のアイドルならではの『四の五の言わずに、俺を見ろ!』というアピールが凄く、エネルギーに満ちているんです。毎日違うコンディションの会場で、1万人レベルの観客を一気に惹きつけるミュージシャンならではの引き寄せ方。これには『るろ剣』における福山雅治さんや吉川晃司さんと同じものを感じました」と、女性スタッフ全員が一瞬にして、アーロンにハートを掴まれたエピソードも披露した。

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 限られた空間や小道具を最大限に使ったバトルなど、まさに「香港アクション映画の集大成」ともいえる本作だが、谷垣自身は「この映画はやろうと思って、すぐできるものではなかった。僕自身も、『るろ剣』とかいろんなものがあっての通過点にあったからできたと思うんです」と振り返る。

まさに「香港アクション映画の集大成」(C)2024 Media Asia Film Production Limited Entertaining Power Co. Limited One Cool Film Production Limited Lian Ray Pictures Co., Ltd All Rights Reserved.

「九龍城砦の巨大セットを作った美術のケン・マック(マック・コッキョン)も、『孫文の義士団』(2009)で20世紀初頭の香港の街並みを上海のスタジオに作った経験を経たことも大きいし、九龍城砦の外観やネオンが光る香港の街並みを再現できるCG技術も発展したことも大きい。とにかく十年前だったらできなかったと思うんですよ」と語るほど、すべてが規格外の超大作だけに、是非劇場のスクリーンで体感してほしい。(取材・文:くれい響)

映画『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』は1月17日より全国公開中

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