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統合失調症の姉を閉じ込めた両親、弟が記録した家族の姿『どうすればよかったか?』興収1億円突破 全国100館以上に上映拡大

映画『どうすればよかったか?』予告編 » 動画の詳細

 昨年12月7日に東京、横浜、大阪の全国4館から公開がスタートしたドキュメンタリー映画『どうすればよかったか?』の興行収入が1億円を超え、24日から全国100館以上に上映規模を拡大することが発表された。

【動画】『どうすればよかったか?』予告編

 本作は、統合失調症の症状が現れた姉と、彼女を玄関に鎖と南京錠をかけてまで閉じ込めた両親の姿を、弟である藤野知明監督自身がカメラに収めたドキュメンタリー。20年にわたってカメラを通して家族との対話を重ね、社会から隔たれた家の中と姉の姿を記録し続けた。

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 面倒見がよく、絵がうまくて優秀な8歳ちがいの藤野監督の姉。両親の影響から医師を志し、医学部に進学した彼女に統合失調症と思わしき兆候が見られた時、医師で研究者でもある両親は、精神科を受診させることなく彼女を社会から遠ざけた。やがて、実家を出て映像制作を学んだ藤野監督は、家族の姿を記録し始める。一家そろっての外出や食卓の風景にカメラを向けながら両親の話に耳を傾け、姉に声をかけつづけるが、状況はますます悪化。両親は玄関に鎖と南京錠をかけて姉を閉じ込めるようになる。

 公開当初から反響を呼び、メイン館である東京・ポレポレ東中野では55回連続満席、ミニシアターランキング(興行通信社発表)で3週連続1位を記録するなど、公開から45日間で、公開劇場は41館に達し、全国動員6万5,792人、興行収入も1億60万498円を突破(1月20日現在)。ミニシアター系で公開されるドキュメンタリー映画としては異例のヒットとなった。(数字は配給発表)

 これまで各地のミニシアター/アートハウス系の劇場を中心に上映されていた本作だが、多数の上映リクエストが寄せられていたといい、公開8週目となる1月24日から、イオンシネマを中心にさらに公開劇場を増やし、100館を超える拡大上映が決定した。各地での上映情報は映画公式サイトで確認。

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 また、メールや各種SNSで募集していた映画への質問や感想に、藤野知明監督、淺野由美子プロデューサーが答えながら映画について語る音声メディアの第1回が本日配信。配給会社・東風による「東風のポッドキャスト」(Spotify、Apple Podcast、YouTube配信)にて。第2回以降も順次配信予定。(編集部・入倉功一)

藤野知明監督 メッセージ

姉はたくさん才能を持って生まれましたが、発症してからは、それを十分に発揮することなく、ほとんど独りで生きていました。
我が家の25年は統合失調症の対応の失敗例です。
どうすればよかったか?
このタイトルは私への問い、両親への問い、そして観客に考えてほしい問いです。
撮影も編集も拙いですが
見るに値するものが映っていると思います。

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