萩原利久、俳優史上初のガチ走り!

俳優の萩原利久が27日、テアトル新宿にて行われた主演映画『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』(4月25日公開)のプレミア舞台あいさつに登壇。俳優人生で初めて経験したガチ走りを見どころにあげた。イベントには萩原のほか、河合優実、伊東蒼、黒崎煌代、大九明子監督も参加した。
本作は、お笑いコンビ・ジャルジャルの福徳秀介の小説家デビュー作である同名小説を、映画『勝手にふるえてろ』『私をくいとめて』などの大九明子監督が映画化。冴えない毎日を送る大学生の小西徹(萩原)は、お団子頭の桜田花(河合)と出会い、自分を取り巻く世界を少しだけ愛せそうになった矢先、運命を変える出来事が2人を襲う。
萩原は、演じた小西について「いろいろな人との会話を受けて、次の行動が決まっていくような役。共演者の皆さんが素晴らしい色を出してくださっていたので、僕はそれをこぼさないように、受け皿を大きくすることを意識していました」と受けの芝居を大切にしていたことを明かす。特に関西大学のキャンパスで行われた撮影では大きな影響を受けたといい、「とにかく皆さんキラキラしていて明るい。いいものをたくさん吸収することができました」と感謝を述べていた。
そんな萩原だったが、小西のバイト仲間である“さっちゃん”を演じた伊東には複雑な感情を抱えていた様子。大九監督や現場スタッフから大人気だったという伊東との芝居で、萩原はひどいことをしてしまうシーンがあるそうで「みんながとても冷たくて。『小西、最低だな』と言われたんです」とぼやく。伊東も「あの撮影のあとスタッフさんが来てくださって『小西、本当にひどいよね』と慰めてくれたんです」とエピソードを披露した。
また萩原は劇中の注目ポイントを問われると「走るシーン」とフリップに記し「映画で走るシーンってだいたいカメラマンさんが車に乗って撮っていて、気持ち遅めに運転して、こちらは全力で走っている演技をすることが多いのですが、今回は尋常じゃないぐらい車のスピードが速かったんです。こんなに本気で走るシーンを撮ったのは初めてでした」と語る。
その車のスピードに負けないぐらい、全力で走るシーンを撮ったという萩原。その理由について大九監督は「小西が走り出すきっかけというのが、脳内にはびこった妄想を振り払うためなんです。ジョギング程度だと説得力がない。死に物狂いで走らなくてはダメだと思った」と説明。すると萩原は「本当にガチ走りなので、ぜひ注目して観てほしいです。これまで割と僕は走るのが好きだったのですが、今後考えなければ……と思うぐらい全力です」と撮影を振り返っていた。(磯部正和)