長澤まさみ、撮影直前に指示され“ムンク顔”披露 矢口監督「バッチリ」と大満足

俳優の長澤まさみが5日、主演映画『ドールハウス』(6月13日公開)のイベントに矢口史靖監督と出席し、「今までにしたことがない恐怖を感じた顔をしてくれって。出来る限りの自分の恐怖の顔を想像しながら演じました」と本作の撮影を振り返った。
本作は、『ウォーターボーイズ』『スウィングガールズ』などの矢口監督が原案・脚本・監督を務めたミステリー。幼い娘を亡くし悲しみに暮れる夫婦が、骨董(こっとう)市で手に入れた亡き娘に似た人形に翻弄(ほんろう)されるさまを追う。長澤と矢口監督は『WOOD JOB!(ウッジョブ)~神去なあなあ日常~』(2014)以来のタッグとなる。
本作は、今年2月末から3月にかけてポルトガルで開催された、世界三大ファンタスティック映画祭の一つであるポルト国際映画祭でグランプリを受賞。「凱旋報告会」と題した本イベントに登壇した長澤は、脚本を読んだ感想を聞かれると、「展開の速さにのめりこんでしまいました。どこまで行くのかという展開が私の心を掴んで、また監督と一緒に映画づくりが出来るようこの作品に出たいと思ったんです。ゾクゾクする物語で、それを監督がどう作り上げて行くのが側で見てみたかった」と脚本に抱いた期待感を振り返る。
矢口監督は本作の見どころの一つにムンクの「叫び」にちなんだ長澤の“ムンク顔”、叫び顔を挙げ、「劇中のムンク顔が一つの見せ場になっていて、それでまず観客にショックを与えたいと思っていたらバッチリの演技で……」と長澤の演技を讃える。
長澤も「今までにしたことがない恐怖を感じた顔をしてくれって。出来る限りの自分の恐怖の顔を想像しながら演じました」と笑顔で当該シーンの撮影を振り返り、「意識をして演じるよりもその場で感じて、素直に反応するという感じです。私もゾクゾクしたくて頑張りました」とも。
また、長澤は監督が直前に演技のオファーを出す傾向にあることにも触れ、「監督は撮影中、そのカットを撮る直前に突然、次はこんな感じでやってくれって。みたこともない顔も直前に言われました。もともとサプライズの好きな監督というイメージを持っていたので、演じるものへの期待感をその場その場で求めてくるんだなと思っていました」と話していた。(取材・文:名鹿祥史)