水樹奈々が大河ドラマ初出演!「べらぼう」新たなキャスト発表

NHKは15日、横浜流星が主演を務める、大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」(毎週日曜NHK総合よる8時~ほか)の新たなキャストを発表した。大河ドラマ初出演となる水樹奈々やえなりかずき、3回目の大河となる高岡早紀、10本目の大河出演となる高橋英樹など、7名の出演者が明かされた。
大河ドラマ第64作「べらぼう」で描かれるのは、江戸時代中期、貸本屋から身を興して書籍の編集・出版業を開始し、のちに江戸のメディア王として時代の寵児となった蔦屋重三郎(横浜)の物語。脚本を大河ドラマ「おんな城主 直虎」、ドラマ10「大奥」(NHK)シリーズなどの森下佳子、語りを綾瀬はるかが務める。

高岡早紀が演じるのは、ある日突然、蔦重のもとに戻ってくる母親・つよ。蔦重(横浜)が7歳の時に離縁し、蔦重をおいて去っていった実の母親で、髪結をしていたこともあって対話力にはたけており、蔦重の耕書堂の商売に一役買う。高岡は「今をトキメク俳優の横浜流星さんの母親という、なんとも光栄な役です! “この親にして、この子あり" と納得していただけるように、 流星さんが作り上げた蔦重を、更に深みが増すように演じられたらと思います。 みなさま、どうぞお楽しみに」と意気込む。

声優・歌手として活躍する水樹奈々が演じるのは、天明期の女性狂歌師・智恵内子(ちえのないし)。湯屋の主人・元木網(もとのもくあみ)の妻・すめで、“智恵内子”は狂名。夫とともに天明狂歌をけん引する。蔦重とは、大田南畝(桐谷健太)や夫・元木網などが参加する狂歌の会で知り合い、親交を深めていく。水樹は、大河ドラマ初出演に「まさか私が大河ドラマに?! と、お声掛けいただいた時は本当にビックリしました」とコメント。「初めて尽くしで緊張の連続ですが、全力で演じさせていただきます!」と語っている。

そして、米米CLUBの活動でも知られるジェームス小野田は、元木網役で再登場。元木網は大田南畝らとともに活躍した狂歌師で、湯屋の主人として、既に第3回に登場している。湯屋を経営する傍ら、大田や朱楽管江(浜中文一)たちとともに江戸の狂歌界を引っ張っていく存在となる。「約40年前、米米CLUBとして奇抜なメイクと扮装で歌手デビューした当時の私に、まさか大河ドラマのオファーをいただけるとは思いもよらなかったでしょう!」というジェームスは、再登場に向けて「エンタメ革命を起こす蔦重や、多様なキャラの狂歌師たち。米米CLUBにも通じる要素に時代を超え親近感を抱いています。これからも、べらぼうご期待ください」と語っている。

お笑い芸人のひょうろくは、松前道廣の弟で松前藩の江戸家老・松前廣年(まつまえひろとし)役で出演。廣年は幼少のころから画を学び、蠣崎波響としての画名も持つ人物。あることがきっかけで、吉原の大文字屋で花魁・誰袖(福原遥)と出会う。松前藩の繁栄のために尽力するが、心根の優しさがあだとなり、のちの松前藩を揺るがすことに。ひょうろくは「吉原の女性に翻弄される一面もあり、撮影中“分かるなぁ。。"と他人事とは思えない切なさがありました」と語っている。

中川翼が演じるのは、地本問屋、丸屋の手代・みの吉。丸屋の一人娘・てい(橋本愛)が蔦重の妻となって以降も、耕書堂の手代として、二人を支える。中川は「今回で大河ドラマには3度目、森下さんの作品には4度目の参加になります。再会できることを幸せに思うのと同時に成長した姿を見せていきたいと強く思います」とコメントしている。

えなりかずきは、廣年の兄で松前藩第八代藩主・松前道廣(まつまえみちひろ)役で大河ドラマ初出演。時には行き過ぎた行動も平気でやってのける奔放な性格で、御三卿の一橋治済(生田斗真)などとも親交があり、蝦夷の上知を進めようとする田沼意次(渡辺謙)に対して、政治的な駆け引きを実行していく人物だ。

そして高橋英樹が演じるのは、紀州藩第九代藩主・徳川治貞(とくがわはるさだ)。八代将軍・吉宗にならった質素倹約をもっぱらとした藩政改革を行い、藩の財政再建に貢献した人物で、浅間山の噴火がもたらした天明の大飢きんの中、米の値は下がらず、幕府の財政も悪化に陥ったことに業を煮やす。徐々に幕政への関与を強め、田沼意次らを追い詰めていく。「今回の「べらぼう」で記念すべき10本目の大河ドラマ出演ということになります」という高橋は、治貞役について「今回の大河ドラマでは、どのような人物に描かれるのか、大いに楽しみです」と語っている。(編集部・入倉功一)