森田まほ
映画が好き!現場で働きたい!その思いがこうじて単身アメリカ、ハリウッドへ渡り、現場でインターンとして日夜現場を飛び回る日々であったが、ある日アメリカ人の青年と結婚。その後予定外の妊娠をするが、無事出産。現在はグリーンカードを取得すべく待機中。 |
わたくしハリウッドでは、短命な恋を山ほどいたしました。ていうか、短命すぎるほど短命。一日やそこらの。
べつにね、私が悪いわけじゃないのよ絶対。最近、思い返してみて自分なりに結論を出したのだけど、確実に男が悪い。しかも、ハリウッドの男達。くくりたかないけど、たち悪い。こいつらはほんとに要注意。
えー特にね。ハリウッドにあるクラブ、またはバー。これ危険でっせ。悪の巣窟。ええかげん男の巣窟。私もいったい何回泣かされたことやら…って、これからその涙涙のお話を書くのだけどさ。
「チャーリーズエンジェル」でキャメロン・ディアスも言ってたように、とにかくハリウッドでイイオトコを見つけるのはほんっとに大変。ロスでも大変だけど。まあ中には、いいやつもおります。でも、それはマツタケ狩り並に大変。私の友達は超ラッキーにも、すてきな彼氏をバーでゲットしたのだけど。そんな出会いはそら宝くじ当たったくらいな幸運なわけだ。
さて、ハリウッドガイズの何が悪いかって? やつらの「LATER(後でね)」が悪いのよ! たとえば。とある夜…。バーでイケメンに声を掛けられたとします。お話も弾んで、電話番号を交換してお別れするわな。
まあ、ここで電話がかかってくるかどうか。これは30%の確率。でも「絶対電話するよ!!」って言われたら、自分のなかでの確率はぴよーんと85%くらいに跳ね上がるじゃないの。んで、ワクワクしながら電話を待つでしょ。1日。2日。3日。たいてい、4日目ぐらいで、現実を知ってちょっと落ち込むわけよ。
でもね、奇跡的にかかってきたところでその後が大変なのがハリウッドの男ども。ある日、家に帰って留守電を聞くと、
「ハーイ。○○だよ。元気してるかい? 電話してよ」
とはいってるわけだ。
うひょうひょっと、盛り上がって電話すんべな。そんで、映画でも見に行くわけだ。で、盛り上がったまんま、電話すんじゃない? すると
「おーまほ!ごめん後で電話するよ」
これ、このときにそのレイター(後で) って言葉が出てくるわけだ。ね。ふつう、後でって、10分とか20分後だったりすんじゃない? だから待つでしょ。かかってこねーんだこれが!
運の悪いときは、そのまま一生かかってこない場合もアリ。だから、この「LATER」はくせ者なのだ。「あとでちょっと寄るよー」の言葉を信じて、朝までひたすら待ち続けた日もあるわ。朝になって、怒り狂って電話したら「友達のパーティーに寄ってつい酔っぱらっちまった」とかでよ。だから、アメリカにいるころ後半の私は、そうとう疑い深くなってたわけだ。
「あとでねー」
と言われるたびに
「あとって? あとってなん分後? 何時間後さ?!」
と問いただし、ロス男は逃げ出す。ああなんという悪循環!!
この切ないトラウマは日本に帰ってからも続いてて、友達との電話でも「あ、キャッチだ。後で電話するわー」とかあるじゃない。もうその後は電話かかってくるその瞬間まで不安でしょうがないのよね。おそるべし「レイター症候群」。
というわけで、これからロスに観光に行く予定の女の子達へ捧げます。
今週の格言
「ハリウッド。レイター言われりゃ、ほぼ諦めよ」
子育て大奮闘中のまほちゃんにファンレターを書こう!
FLiXムービーサイト内「まほのハリウッド日記」
maho@flix.co.jp
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