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ライター
『ゼブラーマン』で哀川翔氏を取材。思えば、二十年以上前、渋谷に見に行ってたなぁ、一世風靡。いまでも彼らが活躍してる場面に遭遇すると、ちょっとうれしい。セピアの面々はじめ、CM出てる平賀男長とか、『薔薇と牡丹』で見かけた吉満涼太氏とか。
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ライター
思いっきりアナログな人間で、携帯電話で話すのも苦手。携帯メールも嫌いですが、この間、松竹のマナームービーについて調べることがあり、作品『チキン☆デカ(国産)』を見せてもらったら、あまりにおかしいんで、瞬間、第三世代ケータイを買おうかと……。でも、今の携帯、壊れてないしなと思うあたりが、やっぱりアナログな私。
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ライター
最近、舞台に進出する映画人が続出。東京・新橋演舞場2月公演『空想万年サーカス団』では、阪本順治監督が脚本で参加。戦中のサーカス団を舞台にしており、これがまさに、もう一つの『この世の外へ クラブ進駐軍』。ウチのおかんも大満足して劇場を後にしました。そういえば、三池監督も舞台に挑むという噂。演劇界もチャレンジャーやね。
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子どものような大人と大人のような子ども。まるで気の合わないようにみえたふたりが、いつしか心を通わせ友情を育んでいく、ほのぼのコメディー。天真らんまんな女のコを演じるのは、『8Mile』や『ジャスト・マリッジ』など幅広い役作りで人気急上昇中のブリタニー・マーフィ。対する子ども役は大人顔負けの演技で、出演作めじろ押しのダコタ・ファニング。撮影は全編ニューヨークで行なわれ、随所にエッセンスを加えている。
日本公開:2月21日(みゆき座 他 )
上映時間:1時間33分
配給:(みゆき座 他 )
(C)2003ETRO-GOLDWYN-MAYER PICTURES INC.
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お金はあるけど下品でロックスピリットあふれる女を演じたブリタニーのマッチ具合。大人顔負け演技だがときどきおばあさんに見えることもあるダコタをおちょくった脚本。ロックっぽいポップな衣装や小道具。全編に印象的なニューヨークロケ。結構、みんな及第点。なのに音楽ときたら、なにこれ? 主人公はロックスターの忘れ形見で、恋する男のコはステージから彼女に歌でプロポーズ。こんなに音楽が大事な映画で、このふ抜け具合は何なんでしょうか。にぎやかしで顔出してた、シュガー・レイのボーカル、マーク・マッグラス及び元レッチリのギタリスト、デイヴ・ナヴァロよ。出てるヒマあるなら、音楽、何とかしてやればよかったのに。あんたたちの音楽センスも疑われていると思うんですけど。
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年齢こそ違えど、金はあっても親の愛が足りずに育った者同士だから、さみしい気持ちも分かり合える……なんて素敵なお話(!?)。でも、私は冒頭、ブリタニーがひらひらドレスを着て、登場するシーンから頭がクラクラしそうになった。思いっきりケバいコスチュームに、アイラインくっきりメイクの彼女はセレブなお嬢というより、お水な商売の女性といった姿。で、イケメンな彼を悩殺するシーンは、やけにまったり濃厚で、イヤラシー。そんな彼女が文無しになったからと言って、ベビーシッターなんかするかぁ? というところで、まともに観れなくなった。ダコタも3歳から精神科医のお世話になってる超潔癖な子どもを演じて、ちーとも可愛くない。『アイ・アム・サム』で観客を号泣させた彼女から可愛げ取ったら、何もないと思うんですけど……。
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ブリタニー・マーフィと言えば、ただいまハリウッドを賑わせている注目女優。奔放な私生活といい、はすっぱな雰囲気といい、お騒がせ女優コートニー・ラブ臭を漂わせているのだが(笑)、それでもやっぱりカワイイ。その天真爛漫な笑顔は、ハリウッド女優界の新庄だ。何がカワイイって、一つ一つの仕草。エミネム様と共演した『8mile』ではエッチの前、自ら手を舐めて相手のナニをタッチするという私生活をかい間見せる艶技を見せていたけど、本作品でもスカートでの豪快脚上げアリとやりたい放題。彼氏と食事中「ちょっと黙っていて」と言われて、口のチャックを締めるところなんて真似してぇ~。彼女を観ているだけで、この映画は満足。え? ダコタ・ファニングの感想……。色素薄いね。
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ロドリゲス監督の出世作となった『エル・マリアッチ』とそのリメイク『デスペラード』に続く、三部作最終章のアクション超大作。伝説のラテン・ヒーローに『ファム・ファタール』のアントニオ・バンデラス、そして非道なCIA捜査官に『パイレーツ・オブ・カリビアン』のジョニー・デップ。この魅力的な2人に加え、歌手のエンリケ・イグレシアスなど豪華キャストが勢ぞろいする。メキシコを揺るがす正義と復讐と愛の物語。
日本公開:3月6日
(全国松竹・東急系)
上映時間:1時間41分
ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント |
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ストーリーはどうでもいい。もはや様式美だから。というわけで、出演者全員、素敵。すっかり老け込んだ印象だったバンデラスすらクール。30前に見えるが、妻の影響で整形? 彼とエンリケ・イグレシアスとマルコ・レオナルディのラテン3人衆勢ぞろいシーンは垂涎モノ。ミッキー・ロークの顔も治ってるし、ウィレム・デフォーの『ワイルド・アット・ハート』彷彿悪役もスパイシー風味でよろしい。サルマ・ハエックの驚異的な細さのウエストもキャー。内臓、収まりきれてんのか。そしてデップ。ちゃちな大麻のバックルにラメと革のベストといううさん臭すぎる衣装の着こなしも完璧。そういや彼以外の人はちょっと見どころが少なすぎやしないか。個性が個性を相殺してしまったのか。ちょい残念。
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『スパイキッズ』のお茶目なパパが板についてきた感のあるバンデラスだったけど、やっぱ寡黙な殺し屋のほうがいい。40過ぎて、哀愁も漂ってきたし……。着脱可能な義手を持つジョニー・デップも劇画ちっくなノリを心底楽しんでるようで、観てるこっちも楽しくなる。何より、海賊やろーが、女装しようが何をやってもイケる彼は今回もシビれさせてくれる。ウィレム・デフォー扮するラテン系極悪人も渋くていい味だ。全編むせかえるほどの男のフェロモンがたまりません。そんな中、かつて顔をいろいろいじったはずのミッキー・ロークの顔がほぼ昔のように戻っていたことと、唯一、紅一点のサルマ・ハエックの恐ろしく、ギューッとくびれたウエストには驚きっ! ああ、一度でいいからこんなウエストが欲しいっ。
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この映画、ラテン好きは無条件で5ツ☆! 極妻メラニー・グリフィスにすっかり精気を吸い取られたバンちゃんが、ひっさびさにフェロモン、ムンムンで帰ってきたと思ったら、そこにジョニデにデフォーにエンリケ。おまけにミッキー・猫パンチ・ロークだ! あぁ、ミッキー・ロークが日本でボクシングの試合をした時のヒョウ柄パンツまで甦ってきちゃって、もう頭クラクラ。彼らの存在そのものがR指定だもんな。ただ一言言わせて貰えば、ジョニデがやたら目立っているけど、悪役デフォー様をもうちょっと活躍させた方がより映画が面白くなったわね。そこは次回への反省点ということで。シリーズ3弾はぜひホアキン・コルテス、デル・トロ、ガエル・ガルシア・ベルナルあたりをお願いねッ!
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『ダンサー・イン・ザ・ダーク』などの鬼才ラース・フォン・トリアーが放つ本年度最大の異色作。全編スタジオ撮影だがセットはほとんどなく、建物を表す白線を引いただけの空間で物語が展開する。人間の善意、そして悪意にさらされる美貌のヒロインに扮したのは『めぐりあう時間たち』のオスカー女優ニコール・キッドマン。共演には『ギャングスター・ナンバー1』のポール・ベタニー、『ブラウン・バニー』のクロエ・セヴィニーらが名を連ねている。
日本公開:1月21日
(シャンテシネ、シネマライズ 他)
上映時間:2時間57分
配給:ギャガ・コミュニケーションズ |
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主役をいじめさせたら、右に出る者はいないSな監督No.1。今回の犠牲者はニコール。まさに性的シンデレラだ。なぜ逃げ出さない? あまりに説得力のない彼女の滞在理由にラストで、がっくり。田舎の閉鎖的な恐ろしさってあるけど、完璧に監督のファンタジー入っちゃってます。ニコールに首輪、手枷、足枷、さらに公開レイプ。どう見ても監督の趣味だろ。その手の方にはたまらないフェチズムである。気になったのは子役の子たちはその場で見ていたのか。っていうか、セットも何もないから、見えちゃったのでは? 彼らの今後が心配だ。劇場中継みたいな感覚なので、観劇になれてない人には気持ちが入りにくいかも。前半は役者間にも演技に何やら気恥ずかしさみたいなものが漂ってるしなぁ。
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チョークで線を書いただけの舞台で、役者に芝居をさせる。その試みは確かにすごいと思う。というか、錚々たる役者たちに有無をも言わせずやらせるだけの力があるというところで、ラース・フォン・トリアー監督は高く買われているんでしょーね、きっと。何しろ、ニコール・キッドマンなんて、レイプシーンまでOKしてしまうのだから。(ああ、この先、この人はどこまで女を捨てて、女優として挑むんだろーか……)。しかし、役者たちの熱演に頭は下がっても、2時間57分もかけて描くような話か?と心底思う。人間の傲慢さやら偽善をとことん暴きたてるのが好きな監督なのね、とウンザリ……。『ダンサー・イン・ザ・ダーク』で号泣したからといって、行くと、お尻の痛さで泣く目に遭うこと、必至。
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閉鎖的な町の人々がよそ者を受け入れるか否か。物語的には普通で、ニコール様に首輪を付ける7章あたりからラースらしさが出てくるけど、やはり評価すべきところは、毎回、作品を発表するたびに映像の手法をかえてくるラースのチャレンジ精神。セットを廃し、舞台稽古のような設定でそのまま役者の演技なり表情に迫ったその効果はちゃんとカメラに収められている。ただ本作品の場合、レイトで上映されるメイキングも合わせてみると面白い。監督というのは才能だけでなく、現場を仕切れる能力がいかに大切か。それがよ~く作品に現れているのだ。監督が撮影現場で、俳優やスタッフを目の前にして悩んじゃダメ。俳優が不安になるでしょ。映画作家を目指す人たちには教訓になるので、ぜひ。
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(C)2003 Twentieth Century Fox Film Corporation and
Universal Studio and Miramax Corp.All rights reserved |
伝説の艦長ジャック・オーブリー率いるサプライズ号の乗組員たちの戦いと成長を描く歴史エンターテインメント。原作は人気作家パトリック・オブライエンの「オーブリー&マチュリン」シリーズ。主演のジャック艦長には『ビューティフル・マインド』のラッセル・クロウ。脇を固める俳優陣に『ビューティフル・マインド』で再びラッセル・クロウとコンビを組むマチュリン役のポール・ベタニーが好演。ILM視覚効果チームの作り出した、嵐や戦いでうねる海は臨場感に溢れ迫力満点。
日本公開:2月28日
上映時間:2時間19分
配給:ブエナ ビスタ インターナショナル(ジャパン) |
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あまりにも自己中な“俺様”船長役はラッセルにぴったり。しかも最後にはカリスマ船長に見えてくるから、さすが。この手の映画だと、誰が誰やらわかりにくくて、いちいち死人が出ても、感情移入しにくいものだが、キャラをきっちり描いているから、感動もある。それでも、チラシで謳ってるような“少年が志願して兵隊になる悲しさ”みたいなものは感じにくい。船上が舞台だけに、風景が代わり映えせず、アップが多いのも難点。船が揺れてるシーンとか、ただセットで転がってる悪ふざけにしか見えないのも興ざめ。最大の見どころは史上初のガラパゴス諸島ロケ。希少動物たちの神秘的な姿に人間様の演技も霞む。個人的には副長役のジェームズ・ダーシーくんという出物ハンサムの発見に湧いた。
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ラッセル・クロウ主演映画と聞くと、なんかオレ様なニオイがぷんぷんしちゃう気がしていたのだが、意外やラッセルが控え目。というか、ウィアー監督が史実に忠実に描こうとしたためか、海上バトルシーンが凄まじく、そのエグさでラッセルの影も薄くなる。それに、ラッセル扮する艦長を英雄として尊敬する士官候補生たちがぞろぞろと出演。なかでも、一番年少な候補生役のマックス・パーキス君があの『小さな恋のメロディ』のマーク・レスター(古くてごめん!)を彷彿とさせる。過酷な運命にもめけず、健気に立ち向かう彼の姿には泣けます。ちと意味ありげな船医に扮したポール・ベタニーも上手い。ただ、『ビューティフル・マインド』でラッセルと共演した時もお友達の役柄。今回も微妙にかぶっている。二人はもしかして、本当に仲いいのか?
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「ラッセル・クロウのどこがいいのか分からん」という人には、ぜひこの映画のラッセルを見て頂きたい。艦長を演じるに相応しいカリスマ性といい、いかにも海の男を感じさせるワイルドさといい、そして何より渋い声がいい。結婚して一児のパパになったとはいえ、まだまだ色気たっぷりだし。映画会社はマックス・パーキスなるガキを一生懸命売り出そうとしているけどな。日本の婦女子をナメたらあかん。ラッセルの大人の魅力に比べたら、ケツが青いぜ。物語も単純でいい。仏軍VS英軍の海上バトル。それオンリー。『シービスケット』で騎乗の駆け引きが面白かったように、日頃知り得ない船の闘いも見応えたっぷり。それもこれもラッセルの魅力を引き立たせる要素でしかないんだけど。うふっ。
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1989年の東西ドイツ統一を背景に、時代に翻弄されつつも心を一つにして生き抜く家族の絆を描いた珠玉の感動作。ドイツ映画界の旗手、ヴォルフガング・ベッカー監督が『アメリ』のヤン・ティルセンの軽快な音楽に乗せ、祖国分断の歴史を市民レベルでユーモラスに描く。病気の母親のため、必死で東ドイツの体制が続いているフリをする青年を演じたダニエル・ブリュールのピュアな魅力が光る、2003年ドイツアカデミー賞9部門受賞の傑作。
日本公開:2月21日
(恵比寿ガーデンシネマ 他)
上映時間:2時間1分
配給:ギャガ・コミュニケーションズ |
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もしも自分の信じている価値観が全部、ひっくり返されたら。第三者にはコメディーでも当人にとってはめちゃめちゃ悲劇である。もし朝鮮が南北統一なんてことになったら、それこそ、どうなっちゃうんだろうか。拉致被害者の人たちが観たら、この映画もコメディーではないはず。印象的だったのは、母親が一生懸命、タンスに隠し貯めたヘソクリが紙くずに換わってしまったとき。世の中、何が起こるかわかんない。タンス預金にはかなわないけど、あんなに大枚はたいたNTTの電話の権利ももはやタダ同然……ってことで、私もシンパシー感じちゃいました。東西社会の価値観の違いを面白おかしく見せるだけでなく、失った父親との再会など、感動的な家族の物語が盛り込まれているのも良かった。
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ベルリンの壁があるばかりに悲劇が起きるという作品は今まで多々観たし、昨今で言うと『トンネル』がそうだった。ところが、そのシリアスなはずの題材を、滑稽なものに転じているところが上手い。ドイツが統一されたことを知ったら、最愛の母がショックで死んでしまうために隠そうと奮闘する青年の必死さがおかしいんだけれど、これが親孝行とも言うのかと思うとホロリときたりもする。それにしても、ドイツが統一されると食料品のパッケージも全部変わってしまうなど、その変化が庶民的な目線で描かれているのも面白い。イケメン青田買いしたい人は、主人公のダニエル・ブリュール君は要チェック。あ、ちなみに『ルナ・パパ』のチュルパン・ハーマトヴァが彼の恋人役でいい味出してます。
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激動の歴史を涙と感動で映画にするのはよくある話。それをあえて、『ライフ・イズ・ビューティフル』や『ノー・マンズ・ランド』のように、笑いに包んで見せる作品に惹かれてしまう。病気の母を刺激しないように、小さな嘘を重ねていき、それが取り返しも付かない方向へ行ってしまうアレックス。まるで三谷幸喜作品を見ているかのようだ。そうやってアレックスの優しい嘘に大笑いしながら、ふと思うのは、映画『トンネル』のように、東西ドイツの国境を越えるために何人もの人が命を落としたんだよなぁ」という現実。アレックスをはじめこの映画のキャストが皆、愛おしく感じるほど、現実で苦悩を味わった人々の哀しさが襲ってきた。しみじみ、記憶に残るいい映画デス。
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イラスト:micao |
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