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ライター
飛んでますね、花粉。私は小学3年で発症。当時は花粉症は発見されておらず、春になるたび、アレルギー性結膜炎、アレルギー性鼻炎と診断され、眼科と耳鼻科にそれぞれ通いました。以来数十年、もはやカリスマ花粉症? そんな私の一番の悩みは、どうでもいい映画で、鼻をグズグズして、泣いていると思われることです。
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ライター
ちょっと早い春休みで海外に遊びに行った。その帰り、日本上空にさしかかったとたん、くしゃみ連発、鼻水だらだら。すっかり花粉症のこと、忘れて、遊び呆けてたのに……。例年の30倍の花粉量で、高度ン千メートル空中でも舞ってるんでしょーか。ともかく、のどが痒くなり、それまでのリゾート気分もイッキに吹っ飛んだ。
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ライター
名古屋の仕事帰りに、以前から行って見たかった明治村へ。念願のフランク・R・ライト設計の旧・帝国ホテルに感激。いいねぇ、明治村。景色もバツグンだし。今年は明治村の年間パスポートを購入して通っちゃおうっと。そうです。母方の祖父が一級建築士、父方の祖父が大工というDNAを受け継いだ建物フェチです。
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『アメリ』のオドレイ・トトゥ&ジャン=ピエール・ジュネ監督の最新作。フランス版「はいからさんが通る」のような本作で、オドレイ演じるマチルダが探す恋人・マネクを演じるのは、若手人気俳優のギャスパー・ウリエル。物語の鍵を握る人物の一人として登場し、フランス語をなんなく操るオスカー女優、ジョディ・フォスターにも注目。
日本公開: 2005年3月12日
(丸の内ピカデリー1 他)
上映時間: 2時間13分
配給: ワーナー・ブラザース映画
シネマスコープ/SR・SRD・DTS・SDDS |
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細部にまでしっかりとこだわりが行き届いていて、どんな小さなキャストも小道具も見逃せない。というのはそれに全て意味があるから。猫まで名演技だ。オドレイはアメリの延長線上ではあるが、こういう不思議少女が本当に似合って、嫌みがない。ウリエルくんのかわいさ(エクボ風頬のへこみがまたチャーミング)は女性だけでなく、男性のハートすら鷲掴みだ(私の個人的な好みは郵便やさん)。ちょっと苦味の効いたおとぎ話といった感じで素敵です。監督がフランス人キャストとスタッフにこだわったそうだが、承諾したワーナーもエラい。ハリポタもイギリス人キャストだし、『SAYURI』もワーナーだったら、日本人キャストでできて、完成前からこんなにヤバい香りが漂ってくることもなかったろうにねぇ。
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全編、ジュネ監督の映像へのこだわりがプンプン。でも、やけにリアルで迫力ある戦闘シーンと、オドレイ・トトゥが登場したとたん広がる少女趣味的世界は、どう観たってバランスが悪すぎる。百歩譲って、違和感あり過ぎな映像で、戦争と平和を浮き彫りにするのが監督の狙いだったとしても、いまだ『アメリ』色の消えないオドレイがヒロインで今回
もまた恋する男を捜す物語じゃあ、やっぱアメリの二番煎じが否めない。おまけに、肝心の恋人の消息を語るオヤジたちは、人物関係図でも手に持ってなきゃわからない。ああイライラ。お久しぶりのジョディ・フォスターも別に彼女が演じなければというほどでもなくって、残念。それにしても、いつまでアメリ人気にしがみつくんだオドレイ……。
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またまた宣伝にダメ出し。アカデミー賞前、本作品は“『アメリ』で見ますか? アカデミー賞最有力候補で見ますか?”というこの見出しを使って宣伝してたが……、見ません。少なくとも“アカデミー賞”では。だってノミネートって言ったって、外国語映画賞ならまだしも、撮影賞と美術賞だよ。と、思っていたら、“仏のアカデミー賞”ことセザール賞はギャスパー・ウリエル君の有望若手男優賞を含む5部門受賞じゃん。こっちの名誉を宣伝に使う方が、よほど訴求力があると思うが。そういうことを含め、やたら主人公の!直感”を強調する売り方もちょっと違うだろ。純粋に、戦争に翻弄された若い男女の、愛の奇跡を楽しむ感動作なのだが。コレって、映画の解釈の違いなんスかね!?
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『マルコヴィッチの穴』『アダプテーション』の脚本家、チャーリー・カウフマンの最新作。監督は『ヒューマンネイチュア』のミシェル・ゴンドリー。お互いを忘れるために記憶除去手術を受けるカップルに、『マスク』のジム・キャリーと『タイタニック』のケイト・ウィンスレット。交錯する時間軸のヒントとなるケイト演じるクレメンタインの髪の色は要チェック。
日本公開: 2005年3月19日
(全国松竹・東急他)
上映時間: 1時間47分
配給:ギャガ・コミュニケーションズ
カラー/ビスタサイズ |
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カウフマンの頭の中ってどうなってるんだろう。『マルコビヴィッチの穴』の時も感じたが、発想は完璧に独創的なのに、絶対、共感できてしまう。スーパー作家でありながら、いろんなコンプレックスを抱えて生きているんだろうと勝手に推測。特に本作は、手痛い失恋を経験した人でなければ、考えつかない内容だし。もし、現実にこんな病院があったら、まず、行くと考えた人(私)は相当、後ろ向きな人生を送っている人だ。カウフマンはその代表だけど。変わった映画なのに、最高にロマンティック。ラブストーリー嫌いでも、この映画は好きになれると思う。何度も何度も観たくて、何度観ても泣ける。それにしても、NYやパリって、人と再会しやすいんでしょうか。東京ならそうはいかないはず。
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イヤな記憶は消してしまいたい! なんてことは誰でも思うが、それをネタに、誰も思いつかないラブストーリーを作ってしまうチャーリー・カウフマン。彼が書いた『マルコヴィッチの穴』じゃないが、覗いてみたいよ、カウフマンの頭の中。で、驚きなのは物語ばかりじゃなく、演じる役者たちにもびっくり。日頃ハイテンション&オーバーアクトなジム・キャリーは思いっきり抑えた演技で、俺って上手い役者だろうってな、嫌味なオーラも出してない。そんな彼を翻弄するケイト・ウィンスレットも、これまでの生真面目な役から一転、ぶっ飛んだキャラを好演。真似たら、頭おかしいんじゃないのと言われそうだが、気分に合わせてケイトみたいに髪をオレンジやらブルーに染めたくなった。
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ジョン・マルコヴィッチ、パトリシア・アークウェット、ニコラス・ケイジetc……倦怠期を迎えている俳優を再生させることにはピカイチの手腕を発揮するチャーリー・カウフマン(本作品では製作総指揮・脚本・原案を担当)。今回も、目から鱗。ガタイの良さがキャラクター作りに何かと邪魔していたケイト・ウィンスレットと、『マスク』以降、過剰な演技が鼻につくジム・キャリーという他の映画じゃ絶対あり得ないコンビで、奇想天外だけど愛らしい恋愛映画を作っちゃったんだから。2人が子供に扮するシーンまであったりして、なんだか堅物カップルが、実は家庭では赤ちゃん言葉で愛を囁き合っていたような、2人のイケナイ部分をかいま見た気分。新鮮。
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3年前に公開され、多くの女性の共感を得た『ブリジット・ジョーンズの日記』の第2弾。前作で素敵な恋人を得たブリジットが、七転八倒しながら恋のゴールを目指す姿がコミカルに描かれている。主要キャストはレニー・ゼルウィガー、コリン・ファース、ヒュー・グラントらが続投で、監督は『輝きの海』のビーバン・キドロン監督。前作以上にぽっちゃりしたレニーの変身ぶりにも注目。
日本公開: 2005年3月19日
(日劇1 他)
上映時間:1時間47分
配給:UIP
カラー/シネマスコープサイズ/DTS、SRD、SDDS:SR
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すんごい太って、醜くて、バカだった。大丈夫か、BJ。もはや負け犬も共感できない。っていうか、失礼しちゃうわ、一緒にしないでって感じ。その割にいいオトコに追いかけられたりして、負け犬じゃなくて、嫌な女の代表だよ。何で、玉の輿乗れるかな、S田かおる的な。世の中、そんなにマニア多いのか。一番、強烈だったのは腹! ヘソ出し改め腹出しルック。しかも、わざとじゃなくて、腹が出てきちゃってるんだよ。レニーが無理して太る必要があったのかなぁ。最初から、ぽっちゃり美女ケイト・ウィンスレットとかをキャスティングすればよかったのに。今回の見どころはヒューのいやらしさ全開のねっとりキスシーンに限る。コリンのキスシーンの爽やかさとはあまりに対照的。これって演技?
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大ヒットすれば、続編を作るのは常道。でも、今回は面白ければそれでいいとばかり、当てることばかりに集中して、ブリジットのキャラクターをないがしろにした感じ。『サウンド・オブ・ミュージック』や、007映画をパロってたり、さらにはスキー場からタイのビーチに舞台を移して、ドタバタドタバタ。ヒュー・グラントの相変わらずなニヤけぶりなど、笑えるところはあっても、今回のブリジットは学ばないただのバカ女にしか見えず、感情移入は無理です。特に、コリン・ファース扮する彼がありえないぐらいにデキ過ぎなんで、余計引いてしまった。ついでに言うと、選曲も前作の『オール・バイ・マイセルフ』のような絶妙な使い方は皆無。いかにもなシーンに、ミニー・リパートンの『ラヴィング・ユー』や10ccの『アイム・ノット・イン・ラブ』などが流れる。昔の安っすいトレンディドラマみたいだ。
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前作では気が付かなかったのだが、この映画、負け犬女にとっては、現状に満足しているか否かの踏み絵のような映画だったのね。つまり、未婚だけど仕事も素敵な彼氏もいて余裕しゃくしゃくの方にとっては、「まっ、ブリジットってば、かわいいわね」と笑って見られることでしょう。しかし筆者のような彼氏はおらんわ、やさぐれてるわ……の女にとっては、「イイ男二人に囲まれて、贅沢言ってんじゃねぇーよ!」とムカつくことこの上なし。だって前作では同類だったはずのブリジットが、彼氏、しかも弁護士! とラブラブなんだよ。前作以上に丸々肥えて、デカパン愛用の女が! ちっ! 結局はブリジットののろけ映画かよ!! って……、羨ましいぜ(泣)。
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巨匠マーティン・スコセッシ監督がレオナルド・ディカプリオを主演に迎え、富豪ハワード・ヒューズの半生を描く伝記映画。第62回ゴールデン・グローブ賞作品賞を受賞した名作。ハワードが愛した女性をケイト・ブランシェットとケイト・ベッキンセールが演じる。次第に心を病んでいくハワード・ヒューズを演じるディカプリオの迫真の演技は必見。
日本公開: 2005年3月26日
(丸の内ルーブル他)
上映時間: 2時間49分
配給:松竹 / 日本ヘラルド映画
カラー/SRD、 SDDS、DTS/シネマスコープ
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何で、レオとスコセッシにオスカーをあげないかな。特にレオみたいな人は主役しか張れないから、本作は数十年に一回、あるか、ないかくらいの当たり役映画だったのに。ま、デンゼル・ワシントンだって、『ザ・ハリケーン』じゃなくて、なぜか『トレーニング
デイ』で獲れたから、次、頑張れ。『ギャング・オブ・ニューヨーク』では監督に見放されたレオだったが、今回は二人とも本気モード。スコセッシは過去を再現するのが実に上手い。でも映像はきちんと現代的であるので、いいものを見せてもらったぁという感動がある。個人的にはブランシェットの演技がムカついたが……あれがオスカーって、どう? アメリカを代表する女優や俳優を、イギリス人やオーストラリア人キャストにしたのはちょい疑問。
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自信に満ち溢れ、女優をはべらかしてる頃の華やかなヒューズに扮してる時の美しいレオもいい。でも、次第に神経症が進み、イッちゃったヒューズを演じるレオには鬼気迫るものがある。特にネチっこい演技や顔つきからはマーロン・ブランドを彷彿。さらに後半、ヒューズの野望をつぶそうとする上院議員(アラン・アルダ……高圧的な態度は最高デス)との一騎打ちには身震いするような迫力。やっぱレオの底力には目を見張る。ほか共演陣は演技派ぞろいで豪華けんらーん。見ごたえ十分、なのにオスカーではザンネーン。またしても無冠のスコセッシ監督の無念ぶりはいかばかりか……と思うと、『シャークテイル』で声を担当したハリセンボウのごとく怒りで体が膨張してる姿が浮かんだ。哀しいほどにハマリすぎです。
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ハワード・ヒューズを知らなくとも大丈夫。金を持った若造が、大手航空会社が牛耳っていた航空産業に新規参入を試みたものの、政治家まで巻き込んで虐められるという……。そう! まさにハリウッド版ホリエモン物語。強いモノ知らずで年上に闘いを挑むヒューズの姿にホリエモンが重なるのもさることながら、寄ってたかってのいたぶり方がプロ野球新規参入問題の時とか、ニッポン放送株買収問題の時の構図と一緒。どこの国も、いつの時代も変わらないのね。ディカプリオは頑張っていたけど、演技以前に、声が悪いのが致命的。ちょいと甲高くて、しかも音が割れていて、その声に慣れるまで正直、耳が痛くて辛かった。声って大事ねぇ……と痛感。
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23人の子供達とひとりの音楽教師が織り成す感動の物語。音楽教師を演じるのは、『バティニョールおじさん』で名演を披露したジェラール・ジュニョ。監督・脚本は、これがデビュー作となるクリストフ・バラティエ。実際にサン・マルク少年少女合唱団のソリストを務める13歳のジャン=バティスト・モニエの美声は要チェック。
日本公開: 2005年4月9日
(シネスイッチ銀座 他)
上映時間: 1時間37分
配給: 日本ヘラルド映画
カラー/スコープサイズ/ドルビーSRD |
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ストーリーはありがちなのに、こんなに感動してしまうのは何でなんだろう。まず、先生が特に聖人じゃないのがいい。ただ、自分で音楽やりたいだけの人。演じたジェラール・ジュニョはバティニョールおじさんといい、この役といい、典型的巻き込まれ型善人顔だ。彼だけでなく、キャスト全員がわかりやすい。顔と行動が一致してるのだ。ダメそうな先生、セコい校長、悪い転校生、色っぽいお母さん。そして、天使のようなモニエくん。澄んだ歌声で聞く、あのマイナーな旋律のオリジナル曲! あまりに美し過ぎて耳から離れない(呪詛のようだったビヨンセ版はNG)。ほかの子も皆、かわいらしい。特にペランの息子が演じた幼いペピーノが泣かせる。あの子の願いだったら、私も断わる勇気ないなぁ。
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この間までは『オペラ座の怪人』のテーマソングが耳について離れず、次は『ローレライ』。で、今はこれだ。作品自体はよくある物語だけど、『バティニョールおじさん』こと、ジェラール・ジュニョ演じる教師の行為を崇高なものとして描いてないからこそ、しみじみと心にも残る。けなげなペピーノ君をはじめ、その他大勢な子供たちのキャラも『3年B組金八先生』並みにちゃんと立ってる。ちなみにケチで、保身に走る校長は顔もキャラクターも桜中学の千田校長(木場勝己)にそっくりだ。それにしても、少女漫画に登場しそうな美少年のモニエ君を見ると、『ベニスに死す』のビョルン・アンドレセンのことを思い出してしまった。モニエ君、今後は俳優を目指すらしいが、この美貌が成長とともにゆがまないことを祈る。
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“仏の横山ノック”ことジェラール・ジュニョの『バティニョールおじさん』は好きだったな。戦時中、本人の意思に関係なく、ユダヤ人の子供を助けることになる予定調和じゃない戦争感動モノという作風が。そのテイストを引き継ぎつつ、またまたノックと子供たちの触れ合い感動モノ路線と狙ったんだろうけど、なんだかこっちはあざとさが目立つ。ノックがガキにゴキゲンを取っているようなシーンも多いし。たぶん日本人的には、この手のちょいと砕けた教師が悪ガキたちを更正する話は『3年B組金八先生』をはじめ、『GTO』に『ごくせん』など学園ドラマの王道なので、見飽きているということもある。だったらノックより、ヤンクミでしょう。
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イラスト:micao |
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