整った顔に、涼しげなまな差しのイイ男、ジョナサン・リス=マイヤーズ。日本では知名度が低いけど、大作、話題作の出演で露出の増えてきたジョナサンを今週はクローズアップします。6月21日から公開される映画『奇跡のシンフォニー』で演じた父親役。それは彼の生い立ちとオーバーラップするような作品。そんな彼の生い立ち、恋愛、人となりに今回は迫ります。 |
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1977年7月27日、アイルランド・ダブリン生まれ、コーク育ち。心臓病を持って生まれたジョナサン。彼の生い立ちは決して恵まれているものではありませんでした。
ジョナサンが3歳のころ、ミュージシャンだった父親が2人の弟ジェイミーとポールを連れて家出。残された、母、ジョナサン、兄のアラン……。その後、母親はアルコールにおぼれ、子育てを放棄。2人は孤児院に引き取られることになったのです。荒れた少年時代を送っていたジョナサンは16歳のときに学校を退学となり、生きるために万引きを繰り返していました。そんなとき、ある2人との運命の出会いがあったのです。
一人はジョナサンの親友でありマネジャーでもあるクロフツ氏。彼と一緒に人生を変える旅に出たジョナサン。心から信頼できる友人を得て、彼らは強いきずなで結ばれたのです。ちなみに、彼はジョナサンの法的な後見人でもあります。もう一人は、退学になり町をブラブラしていたときに出会った映画『草原とボタン』のキャスティングエージェント。結局その映画でデビューすることはありませんでしたが、ここからジョナサンの俳優への道が開き始めたのです。
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荒れた生活を送っていたんです……
(C) Vera Anderson / wireimage.com |
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イイ男ジョナサンの恋愛観とは? 本人いわく、役にのめり込み過ぎて、役とプライベートがごっちゃになってしまうんだとか。彼が「大変だった~」と語るのは、ユアン・マクレガー、クリスチャン・ベイルと共演し、ブレイクのきっかけともなった映画『ベルベット・ゴールドマイン』。そこで夫婦役で共演したトニ・コレットにフォーリン・ラブ。その後も、アーシア・アルジェント、レイチェル・リー・クックやエステラ・ウォーレン、リーナ・ハマーら、共演者と交際しまくり。ちなみに『マッチポイント』ではクイーン・オブ・セクシーことスカーレット・ヨハンソンとのウワサも流れましたが、お互いがそれを否定。
しかし、そんなジョナサンが衝撃発言! 「僕は女優とはデートしないよ」。なっ、何があったのでしょうか!? 元カノたちは「ジョナサンは本当にひどい男!!」というらしいのです。マメ男でもなく、ロマンチストでもない、何を隠そう、自他共に認める“自己中男”。「世界は、僕を中心に回っているんだ」……いやいや、自慢げに言うことじゃないでしょ、ジョナサン。
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僕ってヒ~ドイ~?
(C) Chris Polk / filmmagic.com |
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さて、ジョナサンがどんな俳優なのか少しご理解いただけたでしょうか? 涼しい顔して、歯に衣着せぬ発言が多い男・ジョナサン。
「俳優って仕事は、カンタンな仕事だよ。だって、セリフを言えればいいだけだからね」「カメラの前に立ったらナルシシズムにならないと。僕がうぬぼれ屋かって? そうだね」
演技派俳優と呼ばれている彼だからこそ言えるのかもしれませんね。本心から言っているかどうかはわかりませんが……。
「僕は男性でも女性でも美しいものは美しいと思うんだ。Beauty is beautyってことさ」
なかなか好感の持てる発言! 彼は良いものは良いと素直に認めることができる男なのです。それを物語るエピソードがあります。
映画『タイガーランド』のオーディションを受けたジョナサンでしたが、主役を射止めたのは同郷出身で2歳年上のコリン・ファレルでした。それを知ったジョナサンは大激怒!! しかし、ファレルの演技を見て「自分だったら彼のようには演じられなかったと思う。彼は素晴しいよ」と振り返っています。その後『アレキサンダー』で2人は共演を果たしました。 |
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Beauty is beauty.
(C) Franco Origlia / Contour by Getty Images |
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爆弾発言男・ジョナサンは、幼少時代の影響なのか、ガラスのハートの持ち主。二度ほどアルコール依存症のリハビリを受けた過去を持ちます。2007年11月18日、酔っ払って不審な行動をとったためダブリン空港で逮捕され、その3日後に最愛の母が50歳の若さで急逝。そのショックから、再びお酒におぼれるジョナサン……。母への愛情は相当なもので、本格的に俳優業を始めたときに母の旧姓であるマイヤーズと名乗るようになり、初めて高額のギャラを手にしたときには、母に家を買ってあげたんだそうです。
きっと亡くなったお母さんにも観て欲しかったのではと思わずにはいられない、ジョナサンの最新出演作『奇跡のシンフォニー』。“施設で育った少年”“ミュージシャン”“親への思い”と、ジョナサンの人生とオーバーラップするようなキーワードの映画なのです。その中で、ジョナサンは元ロック・ミュージシャンでフレディ・ハイモアくん演じる少年のお父さんを演じています。まだ見ぬ息子と会う父、父と息子が奏でる音楽……ジョナサンの人生を少し知ってからこの映画を観ると、より一層彼の演技に惹(ひ)き付けられます。
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ジョナサンの歌声も聴けます。
(C) 2007 Warner Bros.Ent. All Rights Reserved. |
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文・構成:シネマトゥデイ編集部 |
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